すぐに疲れてしまう、おなかにガスがたまる、生理前に太りやすい...病院では原因が特定されづらい「なんとなくの不調」に悩まされていませんか? そこで、年間2000人以上の悩みに応えてきた漢方カウンセラー・大久保愛さんの著書『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)より、「漢方×栄養学×腸活」の考え方をもとにした「食薬」のエッセンスをご紹介。ぜひ、自分の「体の状態」に合わせて食事を選び、体調を整えてみてください。
「便秘で下腹部が出っ張る」人に...
トロトロの杏仁豆腐でお通じ改善
便秘が続くと目立ってくるのが下腹です。
ぽっこりと膨らんだおなかを見て、ショックを受ける日もありますよね。
一時的であることを願うばかりです。
女性の場合、腸を動かす腹筋や横隔膜の筋力が弱い上、骨盤が広く、腸が骨盤内に下がりやすいため、便秘になりやすい体の構造になっています。
さらに、生理前や妊娠・出産など女性ホルモンの影響を受けることでも、便秘の頻度が増えます。
でも、便秘薬に頼ると、腸の機能が低下して便秘が慢性化します。
やがて、薬を飲まないと腸内の水分は体に吸収され、コロコロと硬い便になり、もっと排泄しづらい状態になっていきます。
これを漢方では、「陰虚燥結(いんきょそうけつ)」と考えます。
そこで、腸を潤して便通を促すデザートをとり入れましょう。
とりたい食材
●杏仁
アンズの種で、杏仁豆腐でもおなじみの食材。
漢方では「肺」や「腸」に「陰」を補うと考えられていて、セキ止めや便通改善に使われています。
杏仁を粉末にした杏仁霜を、杏仁豆腐に使います。
ただ、市販されている杏仁豆腐には杏仁霜が使われていない場合もあるので、手作りしましょう。
●葛粉
葛の根から作られる粉で、料理やお菓子のとろみをつけるのに使われます。
漢方薬の葛根湯などにも使われており、胃腸の働きを整えたり、カゼや肩こりなどの症状を緩和したりする効果があります。
葛100%の葛粉がお勧めです。
コーンスターチやジャガイモのでんぷんなどが混ざっていないものを選んでください。
【お勧めレシピ】杏仁豆腐
杏仁霜大さじ2と葛粉大さじ1と1/2、オリゴ糖大さじ4を水100mlに溶き、豆乳300mlを足して鍋に入れます。
とろ火で10分ほど加熱してトロトロになったら、バットに入れて冷やせば出来上がり。
温かいまま食べてもおいしいです。
◎バットに入れるときに、こし器を使うと仕上がりが滑らかになります。
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とにかくわかりやすい!「漢方×栄養学×腸活」をかけ合わせて、日々の食事を中心に、心と体を整えて不調を解消する55のメソッドが収録されています