50代以上は「ほぼ全員」!?「歯ぐき下がり」の基礎知識

「食べ物が歯に挟まる」「歯の根元がしみる」といった経験がある人は少なくないでしょう。実はこれらの症状、「歯ぐき下がり」が原因かもしれません。50代のほぼ全ての人に見られるという歯ぐき下がり。なぜ歯ぐきが下がるのか、どんなリスクがあるのか、セルフケアのポイントなどを、東京歯科大学の杉原直樹先生に教えていただきました。

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歯がしみる、ものが挟まるは歯ぐき下がりのサインです

「なんだか歯が長くなった気がする」「歯の根元がしみる」と感じたことはありませんか? 実はその原因は、"歯ぐき下がり"です。30代で約60%、50代ではほぼ全ての人に見られ、歯周病や磨き過ぎなどの不適切なブラッシングのほか、加齢が原因で起こります。では、歯ぐきが下がると、どんなトラブルが起こるのでしょう? 東京歯科大学の杉原直樹先生に伺いました。

「歯ぐきが下がると、歯と歯の隙間が広がって食べ物が挟まりやすくなります。歯の根元が露出することで、歯がしみたり、虫歯ができることも。また、食べ物が挟まりやすくなることで、口臭の原因にもなります。一度下がってしまった歯ぐきは、二度と元には戻りません。ですから、いまより下がらないよう予防することが大切です」

歯ぐき下がりの原因の多くは、歯周病です。歯周病のある人は、歯科医に相談の上、適切な歯周病対策を行います。また、かみ合わせや食いしばりなどが原因となることもあります。これらが疑われる場合も、早めに歯科医に相談しましょう。

強い力で歯を磨くなど、歯ぐきに圧力をかけることも原因となります。「歯ブラシは鉛筆を持つような持ち方で、毛先が広がらない程度の力加減で磨きます。強く磨いてしまう人は、歯ブラシを"やわらかめ"にするのもおすすめです。歯周病予防にもブラッシングは有効です。優しく磨くよう意識するといいでょう」(杉原先生)。

定期的に歯科健診を受けている人は、健診内容を確認してみましょう。「定期健診は、歯周病の原因となる歯石を取る、歯ブラシで取り残した歯垢を取る歯と歯ぐきの正しいブラッシング方法を指導するなど、予防処置が目的。行くたびに虫歯が見つかり、治療を繰り返しているという場合は、歯科選びを見直してみましょう」(杉原先生)。

健診の適切なタイミングは、人によって異なります。歯科医と相談しつつ、歯ぐき下がり対策に努めましょう。

 

●こんな症状ありませんか?

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歯が長く見える
鏡で歯を見たとき、「歯が長くなった気がする」「以前よりも歯が細長く見える」と感じたら歯ぐきが下がっているかも。

 

【抜粋】毎日が発見_7月号_紙版_ページ_054_画像_0003.jpg歯がグラグラする
歯ぐきが下がると、虫歯や歯周病のリスクがアップします。そのために歯がグラグラすることがあります。

 

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歯の根元が見えている
歯根がむき出し状態になると、歯が過敏になり不快感をもたらします。また、歯の根元の虫歯リスクが高くなります。

           ↓

上記の症状は、全て歯ぐきが下がっているせいです。

 
●どうして歯ぐきが下がるの?

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歯ぐきが下がる原因は、主に歯周病や過度な力によるブラッシング。ほかに、加齢も原因の一つと考えられます。の中は清潔に保たれているけれど、不適切なブラッシングのせいで歯ぐきが下がってしまう人も少なくありません。

 
●歯ぐきが下がるとどうなるの?

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取材・文/笑(寳田真由美) イラスト/やまだやすこ

 

 

<教えてくれた人>

杉原直樹(すぎはら・なおき)先生

東京歯科大学衛生学講座主任教授。日本口腔衛生学会理事、日本老年歯科医学会評議員。

この記事は『毎日が発見』2019年7月号に掲載の情報です。

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