まっすぐ立てない、外反母趾の痛みがある、腰痛がひどい、慢性的な体のこりや痛み、肩こりがある...。そんな人は、1日3分でできる「足指のばし体操」がおすすめです。この足指のばし体操のことや、足の悩みについて、みらいクリニック院長の今井一彰先生にお聞きしてきました。
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Q どんな靴を履くのが足にいいのですか?
A 足指に望ましいのは紐でしっかり締められて、足を固定するスニーカー。つま先には1㎝ほどの余裕があり、足指がのびることがポイントです。足指を締めつける靴を履いた日は、帰ったら足指のばし体操で足指をリセットしましょう。
足に痛みのある人はサイズの大きな靴や柔らかい靴を選びがちですが、それは大間違い! 歩くたびに靴の中で足がすべったり、かかとがずれ、結果として足指がゆがんでくるのです。同じ理由でビーチサンダルやスリッパも足指にやさしいとはいえません。室内でははだしがいちばん。ただし、アーチが崩れている人は痛みが出る場合があるのでアーチを支えるようなサンダルを着用した方がいいでしょう。
Q 足指のばし体操を家族にしてあげたいのですが。
A 介護などで人にやってあげたいときは、できるだけ力を入れないこと。足裏をのばすときも、甲をのばすときも、自分でやるときよりゆっくり優しく、ほんの少しのばすだけで大丈夫です。
足指がくっついている人には手の指を入れて、ほんの少し広げる程度に。手の指が入らない場合は1本ずつのばしてあげるだけでも効果があります。お年寄りは足指がかたくなっているので、足湯でほぐしてから行うといいでしょう。
ゆっくり優しく足裏をのばし、甲をのばす。ほんの少しのびればOK。
Q 足指のばし体操はどのくらい行えばいいですか?
A 1 回あたり3 分、長くても10 分やれば十分です。1 回に長くやるよりも、歩く前、帰宅後、就寝前などこまめにのばすことが大切。足指にのばした状態を記憶させるように何回も行うと効果的です。回数は自由ですが、無理のない程度に行ってください。
Q 足指をのばすための体操のほかに、気を付けることはありますか?
A 5 本指ソックスをはくことをおすすめします。足指が1 本ずつ分かれているソックスは足裏のアーチを持ち上げ、小指がまっすぐにのびて足の形が末広がりになります。ただし、シルクのようなツルツルした生地だと足がすべるので、綿など生地がしっかりしたものが矯正力もあって、いいでしょう。筒形のソックスは親指や小指が内側に入りやすく、足の形が崩れやすいので、はいた後には体操で整えてください。
矯正力のある5本指の「ゆびのばソックス」
レギュラー/ 2,360 円+税
問い合わせ:みらいサポート電:092-415-2183
取材・文/細川潤子 撮影/三苫正勝