自覚症状に乏しい性感染症。放置すると不妊の原因にも/外陰部のトラブル

かゆみや痛み、腫れなど、外陰部(女性性器)のトラブルは、放置すると重大な病気につながることがあります。その反面、清潔を保ったり、日常生活を見直したりすることで、十分に予防できる病気や症状も少なくありません。まずは、外陰部についての正しい知識を身につけ、トラブルが起きているのかどうか判断できることが大切です。

自分の体を守るために知っておきたい外陰部の病気への対応や予防法を、セントソフィアクリニック婦人科院長の伊藤 知華子先生にお伺いしました。

pixta_14390119_S.jpg前の記事「洗いすぎがカンジダ膣炎の原因に? 気をつけたい3つのポイント/外陰部のトラブル(8)」はこちら。

 

外陰部やおりものの変調は性感染症の症状かも

性行為で感染する病気を性感染症(STI)といい、ウイルスや細菌、原虫などが、外陰部や泌尿器、肛門、口腔などに接触することで感染します。

「外陰部のトラブルの中でも性感染症による疾患は若い年代に多く、ほとんどの場合、自覚症状に乏しいため、知らぬ間に進行していることが少なくありません。ですが、疾患によっては治療しても不妊症などの後遺症が残ることがあります。少しでも不安を感じたら、病院で検査を受けることが大切です」(伊藤先生)

関連記事:「「外陰部の気になるかゆみ、放置すると不妊や肝炎の原因にも/外陰部のトラブル(3)

 

【こんな症状があったら病院へ】
●おりものの量が増えた
●おりものの色が変わった
●おりもののにおいが強い気がする
●外陰部に痛みやかゆみを感じる
●外陰部に水疱やいぼのようなものができた
●性交時や排尿時に痛みを感じる
●性交後、性器から出血する


上記で思い当たる症状があったら、婦人科で検査や治療を受けましょう。また、皮膚症状の強い性器ヘルペス感染症(水疱や潰瘍)や尖圭(せんけい)コンジローマ(イボ)などは皮膚科でも治療を行うことができます。

「性感染症を予防するには、まずパートナーを特定しましょう。複数のパートナーとの性行為は感染の機会を増やします。また、性行為前後にはシャワーを浴びるなど、いつも体を清潔に保つようにしましょう」(伊藤先生)

 

【性感染症の予防法】

●安全なセックス
まずはパートナーを特定します。今は特定の相手しかいなくても、過去に他の人と性的接触がある場合、過去のパートナーからの感染の可能性があります。2人とも感染していないことが確実で、お互いに他のセックスパートナーがいなければ安全です。

●コンドームを正しく使う
コンドームは、予防に欠かせないもの。ただし、最初から最後まで正しく使えていなければ確実な効果を得ることはできません。破れたり、外れたりしないよう、装着法も学んでおきましょう。

●体を清潔に保つ
セックスの前後にはシャワーや入浴を心がけましょう。肛門などに触れた手で膣や外陰部などに触れないようにすることも感染防止に役立ちます。

 

次の記事「性感染症かなと思ったら・・・早めの受診で完治が鉄則/外陰部のトラブル(10)」はこちら。

取材・文/寳田真由美

伊藤 知華子(いとう・ちかこ)先生

セントソフィアクリニック婦人科院長、医学博士。名古屋第二赤十字病院産婦人科、成田病院勤務を経て、1997年米国サウスカロライナ医科大学生殖遺伝学教室留学、1999年成田病院帰任、2008年より現職。専門は婦人科。生殖医療専門医。

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