爪の切り方は「スクエアカット」が理想です/足の爪の変形

pixta_1563352_S.jpg普段はあまり気にすることのない、足の爪。小さなパーツですが、変形したり、色が変わったりしていませんか? 巻き爪をはじめとする足の爪の異常は、実は歩き方や姿勢などの生活習慣や外反母趾など、さまざまな要因の積み重ねから複合的に起こっているもの。大したことないと思っていると、やがて強い痛みを伴い、歩行困難にもつながるので、注意が必要です。

さまざまな足の爪の異常やその原因、正しいセルフケアの方法を、皮膚科医で、「日本フットケア学会」の理事も務める高山かおる先生にお聞きしました。

前の記事「放置しないで! 足の爪の異常は「寝たきり」を引き起こすことも!/足の爪の変形(10)」はこちら。

 

好みの形に切るのはNG! トラブル防止を優先に

足や爪のトラブルの多くは、セルフケアで改善や予防をすることができます。あまり人目に触れる部分ではないので、ケアをおろそかにしてしまいがちですが、顔や手と同じようにお手入れをすることが大切です。

まず気をつけたいのが、爪の切り方。「巻き爪」や「陥入爪(かんにゅうそう)」などは、正しく爪を切ることで、ほとんどの症状が改善します。

「足の爪は手の爪とは違い、好みの形に整えるものではありません。爪のトラブルを防止することを優先的に考えましょう。地面をしっかり踏みしめて歩き、転倒を予防するためには、爪が指の先の皮膚をしっかり覆って、指にかかる体重や地面からの圧力に抵抗できるように整えることが重要です」と、高山先生は言います。

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【切り方】
丸く切る人が多いですが、「スクエアカット」といって、四角い形に切ります。爪を指の先端と同じか、それより1mmほど出た長さに切り、両端の角を少しだけ丸めるように切って整えます。こうすると、爪が指先の皮膚に当たったり、食い込んだりしません。

絶対にしてはいけないのが、短すぎる「深爪」。短く切りすぎると、指先の皮膚が盛り上がって爪が埋もれてしまい、まっすぐ伸びなくなり、厚くなったり、内側に曲がったりします。爪の両端を斜めに切る「バイアスカット」もよくない切り方です。爪は上から縦、横、縦の繊維が3層に重なっています。爪の角を大きく斜めに切ると、布地を斜めに切った時のように内向きに巻くようになってしまうのです。

 
【爪切りの選び方】
上下の刃で爪を挟んで切る、一般的な「平型爪切り」でよいですが、刃先がカーブしているものでなく、必ずまっすぐ(直刃)になっているものを選びます。刃先がカーブしていると、爪が丸く切れて深爪しやすくなる難点があります。直刃の爪切りは、最近はドラッグストアやコンビニ、薬局などで見つけることができます。

医療や介護の現場では、ペンチのような形で、直刃の「ニッパー型爪切り」を使うのが主流です。切れ味がよく、まっすぐ切るのに適しているので、硬い爪、厚い爪、巻き爪、変形した爪を切る場合は、こちらのほうがいいでしょう。

ただし、その形状から自分の爪よりも人の爪を切るのに向いているので、自分の爪を切る時には、一度に多くを切ろうとせず、爪の端から少しずつそぎ落としていくように切り込みます。

 
【やすりのかけ方】
「スクエアカット」で切った爪の断面は、なるべく目の細かい爪やすりを使い、なめらかに整えます。
やすりは往復させず、爪の外側から中心に向かって、左右半分ずつ一方向にサッサッとなでるようにかけるのがポイント。左右を往復させながら一気にかけると、爪の表面の縦の繊維に負担がかかり、亀裂が入りやすくなります。そして、爪の先端にやすりをかける時は、やすりを爪の手前(足の指が見える側)から奥(向こう側)の方向に縦に動かして、なめらかにします。

 

【切る頻度】
足の爪が伸びる速度は手の爪の半分程度(1日に約0.05㎜)なので、切るのは1カ月に1回程度が理想。硬い爪をパチンパチンと勢いよく切ると、亀裂などが生じるので、お風呂上がりなどの爪が柔らかい時に、ゆっくり切るようにしましょう。

 

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取材・文/岡田知子(BLOOM)


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高山かおる(たかやま・かおる)先生

医師・医学博士。済生会川口総合病院皮膚科主任部長、東京医科歯科大学臨床准教授。接触性皮膚炎、フットケアを専門とする。難治性の巻き爪、陥入爪、肥厚爪などの疾患に対し、トラブルの根治を目指した原因の追求、診察、専門治療のほか、セルフケアの指導を行う。「100歳まで自分の足で歩ける社会」を目的に発足した「足育研究会」の代表、日本フットケア学会の理事を務め、フットケアの啓発活動も行っている。著書に『巻き爪、陥入爪、外反母趾の特効セルフケア』(マキノ出版)、監修に『皮膚科医が教える本当に正しい足のケア』(家の光協会)

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