ほんとは危険!? 「糖質制限」「肉食メイン」の食生活。知っておきたい腎臓・膀胱へのダメージ

「男性ホルモンには糖質が必要不可欠」という事実

また、糖質制限そのものにも、じつは大きな弊害があります。

じつは、男性ホルモン、テストステロンの分泌には糖質が必要不可欠なのです。

テストステロンには、膀胱の柔軟性を保つ作用があります。つまり激しい糖質制限を行えば行うほど、テストステロンが足りなくなり、頻尿などの尿トラブルが起こりやすくなる、というわけです。

また、一般的には男性ホルモンといえば筋肉、筋肉といえば肉、というイメージが強いのではないでしょうか。

たしかに、男性ホルモンは、筋肉の生成に欠かせません。でも、肥満解消と筋肉増強のために、糖質をカットして肉ばかり食べるというのは、じつは男性ホルモンの分泌を下げ、脂肪ではなく筋肉がやせるという逆効果につながるのです。

肉類に含まれるタンパク質や脂質はからだに必要な栄養素ですから、肉類を食べてはいけないということではありません。また、赤身の肉には、膀胱の柔軟性に欠かせない一酸化窒素の材料となるアルギニンも多く含まれています。

その反面、肉類には酸性物質が含まれていることも事実であり、肉メインの食生活は、やはり問題といわねばなりません。

とにかく野菜をふんだんにとること、さらにテストステロンの分泌を減らさないよう、ご飯やパンなどの糖質も、適量とることが重要です。結局のところ、「糖質はダメ」とか「肉はいい」といったことではなく、糖質、脂質、タンパク質、食物繊維を「ちょうどいい塩梅」で食べることが、健康の一番の秘訣なのです。

また、肉などに含まれる酸性物質が、より効率的に排出されるためには、1日1.5~2リットルを目安に、水分をきちんととることも大切です。

 

堀江重郎
泌尿器科医、医学博士。1960年生まれ。日米の医師免許を取得し、米国で腎臓学の研鑽を積む。2003年帝京大学医学部主任教授、2012年より順天堂大学大学院医学研究科泌尿器科学主任教授。順天堂医院泌尿器科長。腎臓病・ロボット手術の世界的リーダーであり、科学的なアプローチによるアンチエイジングに詳しい。日本抗加齢協会理事長、日本メンズヘルス医学会理事長。

※本記事は堀江重郎著の書籍『尿で寿命は決まる 泌尿器の名医が教える 腎臓・膀胱 最高の強化法』(SBクリエイティブ)から一部抜粋・編集しました。
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