歩行困難や認知症、年齢を重ねると頭に浮かぶ体の衰え...。そんな不安を解消できるのが、「新聞紙ひとつで健康になれる」と言う80歳で現役医師を続ける林泰史さんが考案した体操です(※「泰」は旧字体)。そんな林医師の著書『新聞紙体操 もう転ばない!倒れない!老けない!』(ワニブックス)から、1日5分でできる簡単エクササイズをご紹介。新聞紙で、脳と体を若返らせませんか?
●新聞棒キャッチ
ゲーム感覚でバランスと柔軟性を鍛え、視覚と認知機能を同時に刺激します。
【目的】
新聞棒を投げてそれをキャッチすることで、筋力、柔軟性、平衡感覚、反射神経を鍛え、さらに認知機能の向上も図ります。
【回数】
1セット 5回
【効果】
・認知機能向上
・反射神経向上
・バランス感覚向上
【やり方】
①イスに浅く座り背筋を伸ばし、棒が回転しないように片手で真上に投げる。
▼
②棒をしっかりと片手でキャッチする。
【POINT】
棒を投げる際は目だけで追わず、首や体を使って棒を見ることを意識。首を傾けて上を見るようにしましょう。
【発展型】色指定キャッチ
棒の端と真ん中にそれぞれ赤青黄などの色テープを貼り、自分で指定した色をキャッチしましょう。
●パタンと股キャッチ
足の動きを組み合わせ瞬発力を鍛えて股関節の動きを滑らかにします。
【目的】
落下する新聞棒を太ももで挟むようにキャッチすることで、視覚能力と同時に反射神経を鍛え、思い通りに体を動かす能力を伸ばしましょう。
【回数】
1セット 5回
【効果】
・バランス感覚向上
・反射神経向上
・股関節の動きを滑らかに
【やり方】
①イスに浅く座り背筋を伸ばし、新聞棒を縦に持って腕を伸ばす。
▼
②手を離し、真っ直ぐに新聞棒を落とす。
▼
③落下する新聞棒を太ももで挟んでキャッチします。
【POINT】
太ももだけを動かすよう新聞棒をキャッチすると、股関節の動きを強く意識することができます。
●新聞棒の作り方
長さ約40センチ、重さ150~200グラムの新聞棒を使った運動は、関節の可動域を広げ、筋肉を効率よく伸ばすことができます。
新聞紙と割りばしとテープだけで簡単に作れるので、時間もお金もかけず気楽にトライしてください。
用意するもの
・新聞紙(朝刊)......1部
・割りばし......2膳
・セロハンテープ
・ガムテープ
・カラーテープ(あれば)
①用意した割りばし2膳を重ねてセロハンテープでしっかりと固定する。この際、片方のはしの先と、もう片方のはしの頭部分が重なるように注意。固定が目的なので、セロハンテープがなければガムテープでもOK。
▼
②写真のように2つ折りにした新聞紙1部のページ端の中央に、①で作った芯となる割りばしを置き、テープで固定する。
▼
③新聞紙がきれいな筒状になるよう、端から丁寧に巻いていく。
▼
④ゆるまないようにきっちりと。必ずどちらかに偏りますが、できるだけまっすぐにすればOK。最後に中央、両端の3か所をガムテープなどでとめる。※書籍内で使用する新聞棒は透明なテープを使用
毎日使うので、くたびれてきたら新しい新聞棒を作りましょう。
巻き方も少しずつ上手になるはずです。
脳を鍛える体操では、3色のテープを使った新聞棒を使うと、より効果が見込まれます。
【最初から読む】「転倒防止」に新聞紙?80歳現役医師が教える「新聞紙体操」
シニアライフを充実させる26の新聞紙体操などが全8章で紹介されています