腸内細菌は善悪だけじゃない。「やせ菌」を増やすカギは「日和見菌」でした!/10キロ楽にやせる

腸内細菌は善悪だけじゃない。「やせ菌」を増やすカギは「日和見菌」でした!/10キロ楽にやせる pixta_24742448_S.jpg世に溢れる多くの「ダイエット本」。あなたもそれらのダイエット本を読んで様々なダイエット法を試してみたのではないでしょうか。しかし、食べるのを我慢してすらやせなかったのは、あなたの腸に「おデブ菌」がしっかり棲みついているからかもしれません!

腸内環境・腸内フローラを健康に保てば、あなたも「やせ体質」になれる可能性が......!
5分で作れる「酢玉ねぎ」やヨーグルト由来の「ホエイ」などを使って健康的にやせる、画期的「ダイエット」法です。

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前の記事「「酢玉ねぎ」が「やせ菌」を増やせる3つの理由/10キロ楽にやせる(5)」はこちら。

 

◎酢タマネギで改善できる「腸内フローラ」の仕組み

「酢タマネギ」が、「やせ菌」などのいい働きをする腸内細菌を増やせるとのお話をしてきました。
「おデブ菌などの悪い細菌はどこから来たの?」
と、思われる方もいるでしょう。そこで、腸内細菌の仕組みについて、ここで簡単にお話をします。

人間の腸内には、多くの細菌が棲んでいます。染色して顕微鏡で細菌を見ると、まるでお花畑のように見えるため、「腸内フローラ」と呼ばれています(フローラとは植物の集まりという意味の英語です)。

かつては、腸内細菌を「善玉菌」や「悪玉菌」と分けていましたが、遺伝子解析技術の進歩によって、どちらにも属さない「日和菌(ひよりみきん)」がたくさんいることがわかってきました。

生物の分類階級には、「ドメイン→界(かい)→門(もん)→綱(こう)→目(もく)→科(か)→属(ぞく)→種(しゅ)」があり、人間の腸内細菌は、主に4つの「門」に分けられます。
【フィルミクテス門】...日和見菌
【バクテロイデス門】...日和見菌
【プロテオバクテリア門】...悪玉菌
【アクチノバクテリア門】...善玉菌

門の中には、たくさんの種類の細菌が属しています。遺伝子レベルの研究では、まだ全体の正体ははっきりわかっていません。ただし、いい働きをする菌と悪い働きをする菌が、相関していることは明らかになっています。
「やせ菌」のようないい働きの菌を増やすと、「おデブ菌」のような悪い働きをする細菌は減ります。

逆に悪い働きをする細菌が増えると、いい働きをする菌が減るのです。
いわば、細菌たちの勢力争いが、私たちの健康に影響を及ぼしています。
だからこそ、「酢タマネギ」でいい働きをする細菌を手助けすれば、悪い菌が大人しくなって、健康的にやせることができるのです。

ただし、悪い菌が消えてしまうわけではありません。人間の体の仕組みとして、悪い菌も私たちのお腹の中に共存し続けるのです。

人間は、かつて生物が何億年もの昔、腸で行っていた「代謝」や「物質の産生」などを腸内細菌に肩代わりしてもらうことで、血液やエネルギーをより多く脳へ届けるようになって、脳を発達させて進化してきました。

人間が他の動物よりも、脳が大きくなって思考能力などが高いのは、腸内細菌のおかげなのです。人間は、オギャーと生まれて、母乳を飲み、ご両親に触れ、ハイハイしながらさまざまなものを触る過程で細菌を腸内に取り入れます。

私たちの身の周りにはたくさんの細菌があふれています。机やイスなどの家具、パソコンやスマホなどの電気製品、さらには、空気中にもうじゃうじゃと見えない細菌が存在しているのです。

それらの細菌は、いずれも体内に入るチャンスがあります。ただし、全ての細菌が腸内に棲めるわけではありません。選ばれているのです。

腸は体内で最も多くの免疫細胞が集まっている器官です。細菌を選別しているのは、腸内の免疫細胞が出す物質「IgA抗体」です。細菌やウイルスが体内に入ってくると、それらが持つ「抗原」という物質にピタッとくっつく「抗体」を作り出し、他の免疫機能が働くことで排除します。身の周りに漂う多くの細菌は、「抗体」と免疫機能によって排除されてしまうのです。

ところが、腸内フローラの主な「4門」は、「IgA抗体」によって排除されることなく、私たちの腸内に棲むことができる仕組みがあるのです。

なぜ「4門」が選ばれているかは、まだよくわかっていません。この中に、悪い働きをする細菌も混じっているのです。
「悪い働きの細菌だけ排除すれば、健康になる」
と考える方はいるでしょう。でも、数多くの細菌の中から悪い細菌だけを排除することは、今のところ不可能です。選別して取り除く方法がまだないのです。

さらに、腸内フローラは複雑な仕組みを持っています。細菌同士が作り出す物質で反応し合って、いい働きや悪い働きをするのです。どれかを排除してしまうと、本来いい働きになるはずが、悪い働きに傾いてしまうことも考えられます。

最近注目されているスポーツのラグビーでは、味方のメンバーだけではスクラムを組むこともできず試合は成り立ちませんね。敵となるチームがあってこその試合で、互いのチームが切磋琢磨(せっさたくま)して盛り上げます。このような作用が、腸内フローラにもあると考えられています。

だからこそ、いい働きをする細菌を「酢タマネギ」で毎日サポートし、腸内フローラの勢力図を変えることが重要なのです。

 

次の記事「「酢玉ねぎ」のオリゴ糖・食物繊維は「やせ菌」増加をサポートしている/10キロ楽にやせる」はこちら。

 

藤田 紘一郎(ふじた こういちろう)

1939年、旧満州生まれ。医師、医学博士、東京医科歯科大学名誉教授。東京医科歯科大学卒業、東京大学医学系大学院修了後、金沢医科大学教授、長崎大学医学部教授、東京医科歯科大学教授などを歴任。専門は、寄生虫学、熱帯医学、感染免疫学。1983年、寄生虫体内のアレルゲン発見で、日本寄生虫学会・小泉賞を受賞。1995年、講談社出版文化賞・科学出版賞を受賞。主な著書に『1000兆匹の腸内細菌を使って10キロ楽にやせる方法 ヨーグルト・ホエイと酢タマネギが効く!』(KADOKAWA)、『50歳からは炭水化物をやめなさい』(大和書房)、『脳はバカ、腸はかしこい』(竺五館)、『腸内フローラ医者いらずの驚異の力』(宝島社) など多数。


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『1000兆匹の腸内細菌を使って10キロ楽にやせる方法 ヨーグルト・ホエイと酢タマネギが効く!』

世の中には様々なダイエット法の情報が溢れていますが、なかなか思うようにやせられないという人も多くいます。

そうした「やせにくい」人は、実は試してきたダイエット法が悪いのではなく、「やせる体質」づくりができていなかったのかもしれません。腸内環境・腸内フローラを整えれば、無理なく目標体重に近づけることも夢ではありません。健康な腸内環境と「やせ体質」が手に入る、「酢玉ねぎ」やヨーグルト由来の「ホエイ」の作り方も丁寧に紹介!医師である著者が自信をもっておすすめする、健康的にやせるための画期的ダイエット本です。

 

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この記事は『1000兆匹の腸内細菌を使って10キロ楽にやせる方法』からの抜粋です
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