人の腸内には様々な腸内細菌が住んでおり、グループを作りながら腸の壁面に生息しています。このような菌の群れのことを"お花畑(フローラ)"に例えて「腸内フローラ」と呼んでいるのですが、菌のバランスが崩れてしまうと腸炎や便秘といった疾患の原因に。腸内フローラの環境を改善するにはどのような方法があるのでしょうか。
専門家が指摘する健康と腸内フローラの関係性
昨年放送された「主治医が見つかる診療所」(テレビ東京系)では、腸内フローラを改善する方法を紹介。腸内フローラは疾患の原因になる反面、しっかりコントロールすると免疫力アップなどの恩恵をもたらしてくれる"健康長寿のカギ"のようです。
番組に登場した農学博士の辨野義己先生は、「腸内フローラの環境が悪い人ほど肌の調子が悪い」とコメント。また女性の場合、生理前などに便秘になりやすい人は腸内環境が悪い場合があるとも解説していました。
消化器内科の医師・森一博先生は、腸内細菌の1つ"善玉菌"をピックアップ。タンパク質からできる"トリプトファン"という物質を分解して、脳に良い物質を作ってくれることが最近の研究でわかってきたそうです。
そんな腸内細菌の中でも、近年"若返り菌"として注目されているのがエクオール産生菌。この菌には、腸内で大豆イソフラボンを分解して"エクオール"という物質を作りだすという特徴が。エクオールは女性ホルモンと似たような働きをするので、肌の状態を改善してくれるといいます。
その他、更年期障害の軽減や骨粗しょう症予防にも効果的。普段耳にしない菌の登場に、視聴者からは「若返り菌なんてものがあるのか...」「つまりエクオール産生菌ってやつを増やさなきゃダメってこと?」「イソフラボンが美容に良いってこういうことだったのか」との声が上がっていました。
エクオール産生菌を増やすには?
"若返り菌"として名高いエクオール産生菌ですが、人によっては菌の数が少なかったり上手く働いていないことも。そこで番組では、エクオール産生菌を増やし活性化させる方法を紹介していました。
その方法とは、「寒天」を摂取するというもの。そもそもエクオール産生菌を増やすためには食物繊維をとって腸内フローラを整えることが重要なのですが、寒天の食物繊維にはさらに効果が期待できる独特の性質が。食物繊維には有害な物質を体外に排出してくれる不溶性食物繊維と、コレステロール値の増加を抑制してくれる水溶性食物繊維の2種類があり、寒天の食物繊維はこのどちらの性質もあわせ持っているそうです。
最近便秘などでお悩みの人は、寒天で腸内のお花畑を整えてみてはいかが?