こんな色々な症状がなぜ起こる?ご存知ですか「更年期障害」の仕組み

自分の体が思うようにならない...、そんな違和感がありませんか? 女性は特に40代以降、更年期や閉経という新しいモードに入っていく過程で、なんらかのトラブルはつきものです。そこで、『マリ先生の健康教室 オトナ女子 あばれるカラダとのつきあい方』(常喜眞理/すばる舎)より、女性家庭医である著者が提案する、それぞれの年代で起こる女性の体の変化への「上手な対応策」を、連載形式でお届けします。

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更年期対策と自分に合った治療の選び方

更年期障害とは自律神経失調症

更年期の不快な症状とは、女性ホルモン(エストロゲン)の急激な低下に、司令塔である視床下部がストレスを受け、自律神経が狂ってしまうために起こります。

要するに更年期障害とは、自律神経失調症。

これに人間関係などの外的ストレスが絡んだりすると.........ますます自律神経がこじれていくわけです。

体のバランスを司(つかさ)どる自律神経がおかしくなるのですから、何でも起こり得ます。そして何でも起こり得るがゆえに、その対処法は人それぞれとも言えるでしょう。

更年期障害には、こうすればOKという絶対の正解がないところが悩ましいところです。

よく知られている症状だけでもこんなにあります。

病気というわけでもないようだけど.........という、いわゆる不定愁訴(しゅうそ)と呼ばれるものです。

いわゆる「不定愁訴」
・ いくら寝ても眠い
・ 頭痛、めまい、ふらつき
・ 手足のしびれ
・ 吐き気
・ 顔のほてり、のぼせ(ホットフラッシュ)
・ だるい、疲れやすい
・ 汗が止まらない
・ 冷え
・ 生理不順
・ 性交痛
・ 膣炎
・ 不眠
・ 更年期うつ

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ふあ...あんなに寝たのにまだねむい...オトナ女子_ページ_019_画像_0006.jpg

暑い...暑すぎる...オトナ女子_ページ_019_画像_0003.jpg

また頭がガンガンする!

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なんか疲れるわ~

更年期は、ストレスによって交感神経に針が振れています

では、更年期の自律神経はどんな状態でしょうか。

女性ホルモンの低下によって視床下部がストレスを受けているのですから、もちろん「交感神経」に傾いている状態です。それに伴う不快な症状がさらなるストレスとなり、ますます「交感神経」が活発になるほうに針が振れていきます。

この悪循環にはまると、よく眠れず、あげくに精神的にもクヨクヨ.........となれば、副交感神経が働くひまがありません。疲れやすく、体が重いのも無理のない話。

さて、ということは意識的に「副交感神経」のスイッチを入れ、そのバランスをとればいいわけです。
はい! ゴールは見えました。ではどうするか?

副交感神経エクササイズ ~自分の内部に意識を集中しリラックスする~

「体の調子は悪い。仕事でも家庭でも悩み事はある。」でもそれは横に置いておいて、自分の体の内部に意識を向ける時間を持ちましょう。

次に挙げるエクササイズは医学の教科書にも載っている、副交感神経を刺激するためのものです。

1 目をつぶり、体を大の字にして仰向けに横たわる
2 ゆっくり深呼吸を繰り返し、できるだけ呼吸することだけに集中する
3 落ち着いてきたら、深呼吸しながら右手の指先に意識を集中する
4 右手に温かさを感じたら、意識を左手の指先に向ける
5 同じように右足、左足を意識していく
※さらに右手からもう2~3回繰り返す

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副交感神経が働いているときは血管が開き、体の末端にも温かさを感じるものですが、これを逆手にとって、体の末端を意識することで副交感神経にスイッチを入れようというエクササイズです。

目をつぶることで外界の情報を遮断し、深呼吸するだけでも、ストレスからの解放に効果があるはずです。

要するにリラックスすることが目的ですので、人によってはヨガ、瞑想、ゆっくりとした入浴などでもよいでしょう。

気持ちがいいと感じたら、ツボやマッサージでもOK。日中でしたら好みの香りを焚(た)いたり、温かいお茶を飲むのもよいですね。

体幹を温かくするのも大切です。

自律神経系の実働部隊の大切な部分は、背骨の近くにあります。なので背骨を冷やさないのはポイントです。

更年期の"のぼせ"で暑いといっても、首回りにはひと巻きし、腰回りや背中の肩甲骨(けんこうこつ)のあいだもしっかり冷やさず過ごしましょう。

冒頭で「更年期は気の持ちようも大切」と言いましたが、楽しむことも重要です。

つまり、体だけでなく心のコリもほぐすこと。趣味に没頭したり、友だちとおしゃべりして大いに笑うことも効果ありです。「楽しい気持ち」もまた、副交感神経を刺激します。

あ、「楽しい食事」もいいですね。
もちろん規則正しい生活、バランスのよい食事、適度な運動と睡眠。これらは更年期に限らず、いくつになってもマストです。

イラスト/加藤陽子

40代以上の女性に!「体の不調」を知るための記事リストはこちら!

syoei002.jpg40代~70代まで、年代別に表れる症状の解説や、それに対する具体的な対応策を紹介。女性家庭医として著名な著者が、わかりやすく解説してくれる一冊です。

 

常喜眞理(じょうき・まり)

家庭医、医学博士1963年生まれ。常喜医院の院長としての診療とともに、慈恵医大新橋健診センターでは診療医長として、婦人科や乳腺外科の診察結果を総合的に最終診断する立場を担っている。テレビの健康番組にも多数出演。

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『マリ先生の健康教室 オトナ女子 あばれるカラダとのつきあい方』

(常喜眞理/株式会社すばる舎)

40代からの女のカラダは健康リスクがてんこ盛りです!女性のための年代別アドバイスで心と体の次のモードに備えましょう。輝く後半生に向けて、めざせ健康オトナ女子!!!

※この記事は『マリ先生の健康教室 オトナ女子 あばれるカラダとのつきあい方』(常喜眞理/すばる舎)からの抜粋です。
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