いつものウォーキングを少し工夫することで、とっても効果的になるってご存じですか? それは、「早歩き15分+ゆっくり歩き15分」を週4回行う「15分早歩き」。個人の最大体力の「70%相当の負荷」で行う「早歩き」を15分組み込むだけで、体の不調を防ぐだけでなく、若返り効果も期待できるのだそう。今回は、信州大学 特任教授の能勢 博(のせ・ひろし)先生に、「15分早歩き」を続けるコツについて教えていただきました。
まずは3カ月、続けるコツは?
●小分けに歩いてもOK
まとめて歩く時間が取れない場合は、何回かに分けて行っても大丈夫です。
下の例のように「朝、昼、夕と3回に分けて、9分ずつ歩く」など、1日の早歩きの合計が15分以上になれば効果はあります。
時間を計るには、キッチンタイマーやスマートフォンのタイマー機能を使ってアラームが鳴るようにすると良いでしょう。
(例えば)
朝:早歩き2分+ゆっくり歩き1分×3回
昼:早歩き2分+ゆっくり歩き1分×3回
夕:早歩き2分+ゆっくり歩き1分×3回
⇒ウォーキングの合計27分のうち早歩き計18分(朝、昼、夕の各6分)
●歩くコースを選ぶ
単調な道を歩き続けるのは、飽きてしまうもの。
また、トレーニングのために歩くと考えると苦痛という人もいることでしょう。
遊歩道やジョギングコースを歩いたり、調子がいい日は坂道を上り下りしたり、変化をつけることも長く続ける秘訣の一つ。
時には、札所巡りや七福神巡りなど、イベントを作って歩くのもおすすめです。
●記録をつける
「歩いた日の記録をつけると、モチベーションを高めることに役立ちます」と、能勢先生。
体重や血圧、体調に変化はあったか、1週間でどれだけ歩いたかを記すことで「頑張りを見える化」できます。
下の「早歩き記録表」をコピーして使うもよし、自分なりのノートを作るのも楽しいです。
早歩き記録表
ウォーキングをした日の記録をつけましょう。自分が1週間でどれだけ歩いたか、体重や体脂肪率、血圧などに変化はあったかなどを客観的に見ることができます。
《こんな変化を感じられます》
2週間
肥満傾向の人は、体重が1kg程度減り始める
↓
1カ月
「姿勢が良くなった」と周りから言われる
夜間よく眠れるようになり、昼間の体調もいい
↓
3カ月
風邪をひきにくくなる
うつうつとする日が減る
ひざや腰の痛みが取れる
↓
5カ月
体力測定・健康診断の結果、筋力・持久力が最大20%向上し、高血圧・高血糖・肥満の症状が20%改善
↓
1年間
旅行、山登りなど、以前は体力に自信がなくて控えていたことに挑戦したくなる
※出典:『世界一効く健康ウォーキング』(池田書店)より抜粋、編集。
取材・文/笑(寳田真由美) 撮影/西山輝彦 イラスト/ノダマキコ モデル/永谷佳奈