「筋肉量を増やして糖を効果的に消費」"7秒スクワット"を研究する名医の「糖尿病予防」生活習慣

進行すると、さまざまな合併症を引き起こす糖尿病。そこで、糖尿病の発症や進行を防ぐ健康術を、10人の名医が指南。食事、運動など、すぐにマネできるものばかりです! 今回はうさみ内科 院長宇佐見啓治(うさみ・けいじ)先生が実践する「生活習慣」について伺いました。

【前回】「"糖質制限食"で10kg減量し、健康に!」肥満と糖尿病を克服した名医が実践する「糖尿病予防」生活習慣

【最初から読む】血糖値を上げない工夫を! 名医が教える「糖尿病」を寄せ付けない最強の6ルール

7秒スクワットで糖尿病を治療

宇佐見啓治先生

「筋肉量を増やして糖を効果的に消費」

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【食事】
基本的に炭水化物は摂りません

積極的に摂取している食品は特にありませんが、なるべく炭水化物を摂らないことを心がけています。

基本的に単純糖質(砂糖入りのジュースなど)は摂りませんし、夕食はご飯などの炭水化物を食べないようにしています。

【運動】
25年間研究してきたスクワットを実践

週2回、1時間の筋力トレーニングの他、「7秒スクワット」をしています。

体で最も糖を消費するのは筋肉ですが、中年期以降、急激に減少します。

特に糖をエネルギー源とする「速筋線維」で主に構成され、体の中で最も大きい筋肉である大腿四頭筋の減少が著しい傾向にあります。

これにより糖の処理能力が低下し、糖尿病の発症につながると考えられます。

「7秒スクワット」は、1回7~ 10秒かけて行うスロースクワット。

10回1セットで、1日3セットを週2回行います。

できるだけゆっくり腰を下ろすこと、運動中の呼吸を止めないことが重要。

足腰に自信がない人は、いすにつかまってもいいですよ。

このスクワットで約85%の人が高血糖の改善に成功しています。

毎日1万歩を歩くのは大変ですが、これは家の中で簡単にできるのでおすすめです。

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【予防のポイント】
無理のない糖質制限と筋トレを日々の習慣に

糖質は、基本的に体に必要な栄養素ではありません。

糖質を摂らないとイライラしたりするのは禁断症状。

日頃摂取していなければ、このような症状は起きません。

とはいえ、炭水化物はおいしくて誘惑が大きい。

全て断つのではなく、夕食のみ炭水化物を摂らないようにするだけでも効果は十分です。

また「カロリー制限」にとらわれないこと。

カロリーは低くても、糖質が多い食品も多いからです。

60歳を超えると糖尿病患者が増えるのは、糖を主なエネルギー源とする筋肉「速筋」が足腰から減少するのが大きな原因の一つです。

重篤な合併症がなければ、食事療法に「7秒スクワット」などの筋力トレーニングを取り入れることをおすすめします。

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取材・文/岡田知子(BLOOM) イラスト/鈴木衣津子
 

<教えてくれた人>

うさみ内科 院長
宇佐見啓治(うさみ・けいじ)先生
福島県立医科大学卒業。1997年、福島県郡山市に開業。専門は内科全般、糖尿病、高血圧、肥満など生活習慣病の治療。日本糖尿病学会所属。著書に『血糖値がみるみる下がる! 7秒スクワット』(文響社)。

この記事は『毎日が発見』2021年10月号に掲載の情報です。

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