世に溢れる多くの「ダイエット本」。あなたもそれらのダイエット本を読んで様々なダイエット法を試してみたのではないでしょうか。しかし、食べるのを我慢してすらやせなかったのは、あなたの腸に「おデブ菌」がしっかり棲みついているからかもしれません!
腸内環境・腸内フローラを健康に保てば、あなたも「やせ体質」になれる可能性が......!
5分で作れる「酢玉ねぎ」やヨーグルト由来の「ホエイ」などを使って健康的にやせる、画期的「ダイエット」法です。
※この記事は『1000兆匹の腸内細菌を使って10キロ楽にやせる方法 ヨーグルト・ホエイと酢タマネギが効く!』(藤田紘一郎/KADOKAWA)からの抜粋です。
前の記事「太った人のヨーグルト食はダイエットには逆効果ってホント?/10キロ楽にやせる(11)」はこちら。
◎ホエイに砂糖を入れるのは厳禁
「やせホルモン」を増やす「ホエイ」のレシピは、インターネット上にさまざまな方法が紹介されています。しかし、腸でいい働きをする細菌を応援するために、やってはいけないことがあります。それは、「ホエイ」に砂糖を加えることです。
以前「おデブ菌」などの悪い働きをする細菌の好物が、パンやご飯などの炭水化物と、お菓子などに含まれるお砂糖とのお話をしました。すっぱい「ホエイ」に、お砂糖を加えてしまうと、「おデブ菌」を増やしてしまうのです。
関連記事:「ショック!やせない原因は「おデブ菌」?「酢玉ねぎ」で「やせ菌」を増やそう/10キロ楽にやせる(1)」
「おデブ菌」など悪い働きをする細菌が増えると、「やせ菌」などのいい働きをする細菌は減ってしまうため、「やせホルモン」が減ってしまいます。これでは意味がありません。
さらにお砂糖は、脳の働きや腸の組織にも悪影響を及ぼします。
脳には、ケーキなどを食べたときに「おいしい!」、「幸せ!」と感じる「報酬系」と呼ばれる部分があります。「ケーキを食べると幸せな気分になれる」と思うと、ダイエット中なのに、ついケーキを我慢できずに食べてしまうようなことが起こります。
それは、ケーキに含まれるお砂糖に要因があるのです。
専門誌の「アメリカン・ジャーナル・オブ・クリニカル・ニュートリション」で2012年に掲載された研究では、脳の機能を画像で調べる「fMRI(機能的磁気共鳴画像法)」を使い、アイスクリームから作ったミルクシェイクを飲ませたときに、脳の報酬系にどのような影響が生じたかを調べています。その結果、ミルクシェイクをたくさん飲むと、報酬系の反応は低下していたのです。
報酬系は、「もっと食べたい」と強く思う部分なので、低下すると欲求も失われると考えられがちですが、実は逆のことが起こります。報酬系が低下したことで、「もっとほしい、もっと食べたい」との思いが強くなり、薬物依存のような症状を引き起こすのです。
アイスクリームから作られたミルクシェイクには、たくさんのお砂糖が含まれます。そのような甘いものを食べ続けると、脳の報酬系に異常をきたし、それが「強い食欲」を後押しすることになるのです。
「ホエイ」にお砂糖を加えて常飲してしまうと、「おデブ菌」を増やし、脳の報酬系の異常で「強い食欲」につながります。加えて、多量に送り込まれるお砂糖によって、細胞が上手く働けなくなることで、「活性酸素」も増やすのです。
活性酸素は、細胞やその遺伝子を傷つけ、老化やがんなどの病気の原因になります。腸の働きも悪くなるため、「やせ菌」などのいい働きをする細菌はますます減ってしまうのです。
砂糖は、やせ菌を減らし、脳にも悪影響を及ぼします。
すっぱい「ホエイ」の味が気になる方は、ぜひ「はちみつ」を活用してみてください。