1週間治っていない口内炎がある? 「舌がん」を予防する5つのチェックリスト【チェックリストあり】

『舌こそ最強の臓器』 (桂文裕/かんき出版)第3回【全5回】

食事から発声、さらに呼吸や体のバランス維持まで、「内臓の鏡」と呼ばれる舌は、私たちの想像以上に多くの役割を持つ「臓器」です。しかし、私たちが舌について知っていることはごくわずか。耳鼻咽喉科専門医・桂文裕先生による『舌こそ最強の臓器』は知られざる「舌」の役割を知り、健康維持に活かすための一冊です。本書から、私たちの健康に深くかかわる舌を使った健康法を紹介します。

※本記事は桂文裕著の書籍『舌こそ最強の臓器』(かんき出版)から一部抜粋・編集しました。


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舌の観察が、舌がんの予防につながる

日本人が生涯に一度でもがんと診断される人の割合は、男性で3人に2人、女性で2人に1人です。そして男性の4人に1人、女性の6人に1人は、がんで命を落としているという現実があります(出典:国立がん研究センター「がん情報サービス」)。

つまり、がんはありふれた病気であり、カラダのあらゆるところに生じます。

舌も例外ではありません。

2018年に、舌がんと診断された人は全国で5148(例)人でした(出典:国立がん情報センター「がん情報サービス」)。

部位別がん罹患数でもっとも多いのは、男性は前立腺がんで9万4748人、女性は乳がんで9万7142人(2019年の患者数。出典:日本対がん協会)。こうしたメジャーながんと比べると患者数が少なく、決してポピュラーながんではありませんが、2019年にタレントの堀ちえみさんが舌がんと診断されたことが話題となり、舌がんが知れ渡りました。

私は、母校の熊本大学大学院で、「舌がんに対するリンパ球免疫療法」というテーマで医学博士を取得しました。がん患者さん自身のリンパ球を取り出して培養して、患者さんに戻して舌がんを治療する方法を研究していたのです。

こうした経緯もあり、私は舌がんの早期発見・早期治療の啓蒙活動にも積極的に取り組んでいます。

がんの多くは、早期発見・早期治療ができれば、治る病気だからです。

 

桂文裕
医療法人秀康会ましきクリニック院長。医学博士/日本耳鼻咽喉科学会専門医/上益城郡医師会理事。1964年、熊本生まれ。熊本大学医学部を卒業し耳鼻咽喉アレルギー科を専攻。大学病院時代は頭頸部がん治療に従事し、がん手術や最先端の免疫治療を行い治療成績の向上に貢献。舌との関わは深く「舌がんに対するリンパ球免疫療法」のテーマで医学博士を取得。2003年、熊本県益城町に「ましきクリニック」を開設。2016年に起きた熊本地震によって甚大な被害を受けたが、復興活動や避難住民の健康管理に携わり、「病気にならない町づくり」が自分の使命と確信。イベントや健康セミナーを定期的に開催し、町を元気にする活動を続ける。耳鼻咽喉科専門医として舌を診た患者数はのべ数十万人に及び「舌博士」としてマスコミにも出演多数。著書に、『12人の医院経営ケースファイル』(共著、中外医学社)、『健康医学』(共著、フローラル出版)がある。

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※本記事は桂文裕著の書籍『舌こそ最強の臓器』(かんき出版)から一部抜粋・編集しました。

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