あなたの「交感神経」は大丈夫? 味覚や寿命に影響する「疲れの放置」が危ないワケ

よく寝たのにスッキリしない...なんで? その答えは、「疲労回復の方法は、人によって違う」と東洋医学の第一人者である中根一さんは言います。そこで、中根さんの著書『寝てもとれない疲れをとる本』(文響社)から、あなたの正解が見つかる「疲れの正体」と「体質別の疲労回復法」を連載形式でお届けします。

寝ても取れない疲れ01.jpg

放置した疲れ―それ、とても危険な状態です

「疲れがスッキリ解消できたらいいよな〜」

このように思っている人はきっと多いはず。

でも、「仕事を頑張ってるんだから仕方がない」「とにかく時間がなくて」と、つい放置してしまっているのでは?

患者さんの治療をしているときだけでなく、街中で周囲を見回してみても、「この忙しい時期が終わったら、少し休もう」「次の連休まで、何とか辛抱しよう」なんて思いながら、自分の体が出しているサインを黙殺しているような人を多く見かけます。

「疲労」は日頃、頑張りすぎている人に対して、体から出されるイエローカード。

置すれば仕事やパフォーマンスの質を下げるだけでなく、食事をおいしく感じるなどの日々の楽しみがガクッと減ってしまいます。

そして、寿命を縮める可能性にもつながるのです。

「自律神経」という言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。

私たちの体内環境は、「緊張・興奮」をコントロールする交感神経と、「弛緩・鎮静」をコントロールする副交感神経がバランスよく働くことで、一定に保たれています。

血流を多くしたり少なくしたりしながら栄養や酸素を適切に分配する、まるでアクセル(交感神経)とブレーキ(副交感神経)のような働きをしている、この自律神経によって、私たちの健康状態は、よい具合に保たれているのです。

交感神経が働くときは、「よし、頑張るぞ」と「活発で、力の入った」状態です。

歩いたり、走ったり、考えたり......という日中の活発な活動は、この交感神経によって生み出されています。

たとえば何かビックリするようなことがあると、人は背中を丸めて肩をすくめるファイティングポーズをとります。

背中側にある筋肉をあらかじめ縮めておき、戦ったり逃げたりすることができる姿勢です。

このように、身を守ったり次の活動に備える動作も、交感神経によるコントロールの1つなのです。

疲労が慢性化しやすい人が持つ「誤解」

交感神経・副交感神経がバランスよく、適度に働くことで、能力を発揮し、末永く健康でいることができますが、現代日本人は総じて、「交感神経が働きすぎ」。

絶え間ない情報や刺激に目や耳を奪われ、また夜更かし傾向にあるために、体は「アクセル全開ノーブレーキ」状態になってしまっています。

しかも、そうやって全力で走り続けることが「いいこと」だと思い込んでいる方も多いようです。

多少の無理や限界を超えて頑張ることは、とくに日本においては「まじめ」や「勤勉さ」としてとられることが多いからでしょう。

099-001-027.jpg

もし、「もっと頑張らなきゃ」「自分だけ休むなんて無理」「有給休暇はあるけど、みんなも頑張っているし......」と考えている自分に気づいたら、体と心の状態を振り返ってみてください。

本来ならば健康状態をベストに「自律」するはずの神経を、自ら狂わせてしまっているかもしれません。

それほどまでに自身を追い込んでいることに気づいてほしいのです。

あなただけの疲労回復法がわかる「寝てもとれない疲れをとる本」記事リストはこちら!

099-H1-netemo.jpg東洋医学をベースにした「疲労回復メソッド」を4つの体質別に紹介。頭も冴える体質別「ツボ押しマップ」も

 

中根一(なかね・はじめ)
1970年生まれ。鍼灸Meridian烏丸院長。ロート製薬「SmartCamp東京・うめきた」ケア鍼灸監修。経絡治療学会の歴代最年少理事に就任した、日本の東洋医学の第一人者。慢性疾患や難病の治療、不妊体質の改善、体質と肌質に合わせた美容鍼灸なども行う。著書に『もう悩まない!やさしい鍼を打つための本』(医道の日本社)などがある。

099-H1-netemo.jpg

『寝てもとれない疲れをとる本』

(中根一/文響社)

「なかなか疲れが抜けない…」それ、もしかすると「あなたの休み方」があなたに合っていないかもしれません。疲労に悩む全ての人が知るべきは、4つの体質に合わせた、それぞれの対処法。体質の見分け方や最適なケア方法など、「あなただけの疲労回復法」が見つかる参考書です。

※この記事は『寝てもとれない疲れをとる本』(中根一/文響社)からの抜粋です。
PAGE TOP