老後に貧乏にならないためには
では、下流老人になったり、老後破産に見舞われたりしないためには、どうしたらいいのでしょうか。
定年後は、住宅ローンを払い続けずに済むようにすることです。
ローンほど余計といえる荷物はありません。あなたがもし60歳前後なら、それが可能な最後のタイミングだと思います。
多くの企業が定年を65歳まで引き上げています。今後は70歳まで延長される可能性が高いでしょう。
もし定年の延長が5年だったとしても、すでに子供が独立している可能性は高いでしょうし、若い頃と比べたら食費も減らせるはずです。こうして生活費を削って繰り上げ返済をしていけば、退職金で住宅ローンを清算できる可能性が高くなります。少なくとも、定年後の返済額を大幅に減らせるはずです。
それでも厳しい場合は「リバースモーゲージ」という手段があります。
これは、金融機関や自治体が自宅を担保にしてお金を貸してくれる金融サービスです。条件はいろいろありますが、不動産評価額の最大7割程度のお金を借りられるため、たいていの場合、これで住宅ローンの完済が可能となります。
もちろん、リバースモーゲージも借金に変わりはありませんが、月に10万円だった返済額が3万円に圧縮できたという例もあります。これなら負担もずいぶん軽くなるはずです。