短期間で投資資産を売り買いする「回転売買」は損しやすい? 私がやらない「3つの理由」/斗比主閲子

こんにちは。斗比主閲子と申します。

アラフォー、既婚、複数人の子持ち、二世帯住宅在住、富裕層(※)です。

※富裕層は純金融資産1億円以上の世帯(野村総研定義)

【前回】「100円でもいいから投資をするといい」私が初心者に「少額投資」をすすめる訳は...

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私はこれまで15年以上投資をしてきて、結果として資産を増やすことができました。

こう言うと、「何か特別な投資のコツを持ってるんじゃないの!?」と思われるかもですが、物凄く特別なことはしてきていません。

思い返してみて、これは良かったなと思う投資のコツは、「一部の証券会社がお勧めする、短期間で投資資産を売ったり買ったりする、いわゆる『回転売買』をしない」ということです。

投資ってできれば短期間で利益が増えて欲しいと思うのは人情だと思います。

数分~数時間で結果の出るギャンブルとまではいかないけど、投資をしてから1カ月ぐらいで利益が出てると嬉しいですよね?

だから、投資をし始めて、半年ぐらい利益が出ていなかったりすると、「この投資は間違っていたんじゃないか?」と売りたくなる人は結構いると思います。

他にも、「これからは景気低迷して、株価が上がらなくなる!」というニュースを見ると、「今持っている投資資産は一旦売却して、株価が上がり始めたときに再度投資をし始めよう」と考える人がいるのも、よく分かります。

しかし、私は、短期間で投資の良し悪しを判断して、すぐに売ったり、買ったりするようなことはこれまで一切してきませんでした。

基本的に、一度購入した投資資産は売らずに保有し続けていて、その証拠に、投資をし始めたときに購入した金融商品を今でも持ち続けています。

私が短期間で売ったり買ったりをしない理由は、

①証券会社に手数料を多く払うことになるから、

②税金分損をすることがあるから、

③短期間で資産は簡単には増えないと知っているから、

となります。

一つ目の証券会社の手数料というのは、投資商品の中には、売ったり買ったりするタイミングで、証券会社に対して手数料を支払うものがあるんですよね。

例えば、購入時には購入代金の1%の手数料を証券会社に支払うみたいな商品です。

証券会社からすると、こういう商品を購入してもらう方が儲かるんですよね。

投資資産を保有し続けることでの手数料というのも証券会社には入ってくるのですが、それだけだとなかなか儲からないので。

二つ目の税金というのは、投資資産の損益通算が3年を越えちゃうとできないというのがあります。

例えば、投資をし始めて1年目に凄く損をして売却したとします。

その時に違う商品を購入して、4年後に損を上回るぐらいの利益が出たとしても、過去の損には今の利益はぶつけられません。

その分の税金が安くなることはないということです。

すぐに売り買いをして、溜まった損や益を上手く相殺できないのはイヤだし、考えるだけで面倒なので、私はすぐに売らないようにしています。

三つ目の短期間で資産は増えないというのは、普通の企業を想像してもらうと分かりやすいと思います。

株式投資が儲かる理由は、その投資先の企業が成長しているからなわけですが、企業って、1カ月やそこらで急激に成長すると思いますか?

中には物凄い急成長企業もあるとしても、ほとんどの企業は1年以上、数年単位の時間をかけて、じわじわ成長していっているものです。

センスのある人は別として、私みたいな凡百の普通の投資家は、短期での会社の成長は予測できません。

だから、短期売買では儲かりません。

以上の理由から、私は短期間で売ったり買ったりはしないようにしています。

これが特別じゃないのは、来年から始める新NISAで、金融庁が「短期間で売り買いする回転売買を勧誘するのに、規制をかけるからね!」という指針を先日公表していることからも分かります。

【参考】「金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針」の一部改正(案)の公表について

金融庁がわざわざこういう指針を出して注意喚起するぐらい、短期間での売買を営業するのは金融機関にとっては得で、個人客からすると損になりがちというのは想像ができるかと思います。

自分の判断で短期間で売り買いをするのはまったく否定するものじゃないですが、銀行や証券会社から営業されたときには、私だったら「そんなに短期間で売買するのは、私にとって本当に得なの?」と疑います。

今日のところは以上です。 ではでは!!

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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斗比主閲子

"アラフォー、既婚、複数人の子持ち、二世帯住宅在住、富裕層。旧帝大卒で年収は2000万円"ということになっています。ゆりかごから墓場まで、ありとあらゆる人間関係トラブルの相談を趣味で対応しています。単著『私って、甘えてますか?』(総合法令出版)

※毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

斗比主閲子さんのブログ:斗比主閲子の姑日記

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