義父母がデイサービスに行ってる間は自由時間?そうはいかない事情/山田あしゅら

こんにちは山田あしゅらです。

『13番さんのあな―介護家庭の日常―』というブログで義両親の介護の様子を嫁の目線で綴り始めて10年が経ちました。

前回の記事:頑固な義父が素直!訪問リハビリがうまくいった理由/山田あしゅら

義父が訪問リハビリを始めたころは、転倒の心配はあるもののまだ四六時中目が離せないという状況ではありませんでした。

義母の認知症も病院で処方される薬が合ったのか進行は穏やかで、この頃が在宅介護期間中一番落ち着いていた時期だったかも知れません。

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ただ、実家の父の容体が悪くなっていったのもちょうどそんな頃だったのです。

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それから父が逝去し、後の始末に走り回った期間も含めて半年ほど、家を空けなければならない時間が急に増えました。

義母はデイサービスに通っていましたが、義父は家に残っています。

目が離せないわけではないものの私が不在中、思わぬ事故が起きないとも限りません。

本当に綱渡りのような日々でした。

本来なら人の目が届く訪問リハビリやデイサービスのある日が安心して家を空けられる日ということになるのですが、実はそうでもなかったのです。

まず、義父はちょくちょくリハビリのある日や時間を忘れてしまいます。

もちろん、その日の朝

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と、秘書のごとく伝えるのですが、曜日の感覚も時間の感覚も乏しくなってきている義父のこと。その上、朝聞いても夕方にはうっかり忘れてしまうことも少なくありませんでした。

玄関の鍵をかけたまま2階に上がり、リハビリの療法士さんが来訪しても気が付かなかったり、時間前にフラッと外出してしまう...ということにもなりかねません。

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リハビリが始まる時間には義母もデイサービスから帰って来ますので、私もその時刻に合わせて家にいるようにしていました。

デイサービスは朝9時頃の送り出しから(送迎の都合によりもっと遅い時もあります)夕方4時半ごろの迎えまで(これも早かったり遅かったり)その間正味7時間少々。

父の病院や実家まで片道1時間ほどかかることを考えると思うほどゆっくりは出来ません。

デイサービスの帰り時間に間に合うよう急いで用事を済ませ帰って来なくてはならず、用事が立て込んだ日の帰り道に車の渋滞や電車の遅延があったりするとアウトです。

思いがけないアクシデントに焦ったことも一度や二度ではありませんでした。

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結果、かえって時間に縛られないデイサービスや訪問リハビリのない日(つまり義父母が在宅の日)を選んで父の病院や実家に通うことが多かったのです。

不思議と大きな事故もなくこの時期を乗りきることができたのは本当に奇跡的。実にありがたいことでした。

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しかし、こんな対応が出来たのも義父母が落ち着いていた時期なればこそ。

1~2年後には義父の転倒は頻繁となり、義母は認知症が進行して徘徊が始まります。

こうなると二人を家において出かけることは難しくなり、デイサービスへ行っている時間に合わせ大急ぎで行動しなければならなくなるのです。

家族介護者にレスパイト(小休止)を与えてくれるありがたい介護サービスですが、全ての面でカバーができるものではありません。

そしてそれはこの在宅介護の10数年間、キーパーソンの私にずっとつきまとい続けていた思いでもありました。

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これもやってみないと分からない介護者の苦労の一つなのでしょう。

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山田あしゅら

指定難病及びうつ病の義父(太郎)と認知症の義母(はな子)の介護の日常を アメーバブログ「13番さんのあな―介護家庭の日常」にて綴り始めて10年近く。 山田家介護のキーパーソンでもある50代主婦。

2017年現在、現在義父は88歳・要介護3。入院をきっかけに2017年7月、老健へ入所。 義母は92歳・要介護4。週5日のデイサービスなどでしのぎながら在宅にて介護をしている。 同居家族は夫(としお・60代・会社員)長男(一郎・30代・会社員)。 このほか結婚して独立した次男(二郎・20代・鍼灸接骨院経営)とそのお嫁さん(さくら・看護師)孫(きんとき・2歳)一人暮らしの三男(三郎・20代・会社員)と結構賑やか。 これらの日常をもとに著書『毒舌嫁の在宅介護は今日も事件です!』を2017年7月に出版した。

※ 毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

山田あしゅらさんのブログ:「13番さんのあな―介護家庭の日常」

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