終わりの見えない介護の日々。私の心を支えたものは.../山田あしゅら

こんにちは山田あしゅらです。

『13番さんのあな―介護家庭の日常―』というブログで義両親の介護の様子を嫁の目線で綴り始めて10年が経ちました。

前回の記事:義父の免許更新はもう無理。必然的に病院通いのアッシーとなった私/山田あしゅら

介護の毎日は精神的にも肉体的にも疲れるものです。

時には全てを投げ出したい気持ちに追いやられることも少なくありません。

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ふと立ち止まった時、周りに置いてきぼりを食っているような焦りを感じることもあります。

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こういった煮詰まった状態の時、皆さんはどのようにしてストレスを解消しているのでしょうか?

とにかく布団をかぶって寝られるだけ寝る!とか、大好きなスイーツを食べまくる!とか。

もちろん、これらも十分発散にはなります。

私の場合、ブログを書いて毎日のうっ憤を吐き出すのが一番の『発散』ではありましたが

もう一つ、『書』を続けてこられたことも大きかったように思います。

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小学校の低学年から始めて途切れ途切れながらも続けてきた書道。

何より私は字を書くことが大好きでした。

大人になり結婚してからもありがたいことにこの趣味は続けられました。

息子たちが小さかった頃は近所の子どもたちを集めて自宅で書道塾を開いていたこともあったのです。

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塾生は『男の子率』が高くてちょっぴり大変だったけど今となっては私にとって貴重な経験でした。

しばらく順調に続けていたものの

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ちょうど仕事をリタイアし、在宅することが増えた義父に反対され2年半ほどで終わってしまいました。

自宅外で教室を開くことも考えましたが末っ子がまだ小さかったこともあり続行しなかったことが悔やまれます。

しかし何事も諦めればそれで終わり。

『続けること』はそれだけで大きなエネルギーを必要とするものです。

ただその後も自分自身の修養としての書は細々と続けていました。

義父母が家にいるときは作品制作もなかなか思うようには出来ませんでしたが

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書に打ち込む時間は大体いつも家族が寝静まってからと、折を見つけては取り組んでいました。

そして介護が始まってからもその習慣は細々と続いていたのです。

事情を知っている仲間からは「いつ書いているの?」と不思議がられましたが、『好きなこと』なら時間がなくても周りの環境に不都合があっても結構続けられるものです。

いや、もしかしたらこの『続ける』ということがいつしか自分を支える心棒になっていたのかも知れません。

介護に追われる日々に身を置くと、時々自分が自分でない感覚に陥っていくことがあります。

そして介護者の『煮詰まった状態』は介護の度合いが進むにつれますます深まっていきます。

疲れ果てたときは身体を休ませることも大事ですが、それだけではなかなか悩みは解消されません。

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いつ終わるとも知れない、そして報われることもあまりない介護の時期を救ってくれたのが

この『好きなこと』。

介護ではない時間に自分の身を置くことで一瞬でも自分を取り戻すことが出来る効果は計り知れないものがあると感じます。

私の場合たまたまそれが『書』だったわけですが、対象は人それぞれ。何だっていいのです。(できればそれが収入を伴うことならより理想的ですが...。)

介護ブログの記事を拝見していると

ショートステイなどで被介護者が過ごしている間、上手に予定を組んで旅行やコンサートに繰り出したり、楽器の演奏会に参加したり、手芸を得意とする人はそれに没頭する時間作ったり。皆さん色々工夫されています。

「コレだけは譲れない」という『好きなこと』がある人ほど介護ストレスを上手く解消しているのではないでしょうか。

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3年ほど前に作成した作品を引っ張り出してみました。

【次のエピソード】字が書けなくなっても続けたい...!義父の年賀状問題/山田あしゅら

【最初から読む】義両親の様子がおかしい...介護生活がはじまった日/山田あしゅら

【まとめ読み】義父母の介護での「事件」満載!山田あしゅらさんの記事リスト

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
記事に使用している画像はイメージです。
 

山田あしゅら

指定難病及びうつ病の義父(太郎)と認知症の義母(はな子)の介護の日常を アメーバブログ「13番さんのあな―介護家庭の日常」にて綴り始めて10年近く。 山田家介護のキーパーソンでもある50代主婦。

2017年現在、現在義父は88歳・要介護3。入院をきっかけに2017年7月、老健へ入所。 義母は92歳・要介護4。週5日のデイサービスなどでしのぎながら在宅にて介護をしている。 同居家族は夫(としお・60代・会社員)長男(一郎・30代・会社員)。 このほか結婚して独立した次男(二郎・20代・鍼灸接骨院経営)とそのお嫁さん(さくら・看護師)孫(きんとき・2歳)一人暮らしの三男(三郎・20代・会社員)と結構賑やか。 これらの日常をもとに著書『毒舌嫁の在宅介護は今日も事件です!』を2017年7月に出版した。

※ 毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

山田あしゅらさんのブログ:「13番さんのあな―介護家庭の日常」

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