葬儀の後やぞ! 宴会のように飲み食いだけして帰っていった図々しい姑の親戚たち/かづ

アメブロで「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」を運営しているかづと申します。現在は夫婦二人と3ニャンとで暮らしています。今から20年以上前、私の嫁時代の体験を思い出しながら書いています。

前回の記事:棺に入った姑の顔を見た瞬間、私は泣いた。誰一人惜しむ言葉を発しないお葬式/かづ

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姑の葬儀では、火葬場が葬儀場と近かったため、お骨上げまでの時間は再び葬儀場に戻り「精進落とし」もかねて食事会場でお膳を用意した。

なにぶん初めて手掛ける葬式なので、色々私自身がどれも初めて経験する事ばかり。

かと言って、普段からどことも付き合いや行き来をしていないからか、誰一人「何か困ってない? 手伝おうか?」と言って来ない。

取りようによれば誰からも口出しされないので気軽と言えばそうだった。

行ける時に行っておかないととトイレに行き、洗面台で手を洗っていると親戚の女たちがドヤドヤと入って来た。

そこで皆は口々に私を囲んでこう言った。

「そやけど最後まで《あの》お義母さんの面倒見たのは偉かったわー。」

「ホンマや! 今どき面倒見る嫁なんかおらへんで―!」

「それも同居してなんて、うちら親戚一同で同居してる所なんかココだけやもんな!」

「ホンマにかづさん偉いわ―!!」

「イマドキの嫁はみんな逃げる!逃げる!!」

本気でそう言ってるのかどうかは分からないが、実際夫の親戚の中で、いくら豪邸に住んでいようが、庭に池があって鯉が泳いでいようが、子どもと同居しているのはウチだけだった。

普段風の便りで聞いていたのはむしろ逆で、子ども達が結婚して家を買っただの建てただのが親戚間の自慢話だったはずなのに、歳を取ると子どもと同居して面倒を見て貰う事を求めるようだ。

思わず

「逃げる方法があったら教えてくれたら良かったのに。教えて貰ったら逃げますよ私! もう真っ先に逃げますのに!」

と言うと女連中は鳩が豆鉄砲を食らったかのように口をポカンと開けていた。

そんな中、食事が始まった。

その前に私は打ち合わせの際に、料理のグレードはいくらくらいが相場か分からず悩んだ。

夫のいとこさん達も皆40代・50代だが、普段から行き来をしていた訳でもない。

私などは結婚式に夫側は誰一人出席しなかったので、この葬式で初めて会った方もいたくらいだ。

もちろん今後も付き合いの程度は今までと同様だろうし、それこそ次に会うのは舅の葬式くらいだろうと思った。

とりあえずご親戚の皆さんの年齢を考えたのと、「恐らくこれくらいお香典を包んでくださるのでは?」という予想と葬儀社の助言で1人前5000円の物にした。

(今の相場からすると安いが、当時はこれでも中の上くらいのお値段だった)

飲み物代はあらかじめプランを決めておいて、ドンと出して飲みきったら終わりのタイプと、出ただけ清算の二通りがあった。

普段からほとんど行き来をしていた訳ではないからと、私はそれほど酒類が出るとは思っていなかった。

これが後になって後悔する事になる。

食事が始まると姑側も舅側も、「ここは結婚式か?」と思う様な、とても「しめやかに」と言える空気ではなかった。

それこそ正月に久しぶりに会った親戚の飲み会のようで、次々とビールにお酒とテーブルに空き瓶が並んで行く。

私はその時色々と雑務があってその場に居座ってばかりはいられず、お骨上げに行くマイクロバスの打ち合わせなどで忙しくしていた。

お骨上げのマイクロバスを火葬の際と同じ数用意して貰ったのだが、なんといざ出発となった時に、次々と「自分は行かない。このまま帰る。」と言い出す親戚が続出。

これが常識かどうかは分からないが、火葬後に残って1人前5000円の料理を食べておいて、お骨上げに行かずに帰る人がいるとは思っていなかった。

それこそ「飯食ってから帰る」という状態が信じられなかった。

私ならお骨上げに行かないのであれば料理は遠慮するだろうし、今回の様に「精進上げを兼ねて」と言うのであれば、お骨上げには行けない旨を最初に伝えておく。

正直言って、皆私よりも数段年上にも関わらず、こんなぎりぎりで「行かない」と言うと迷惑がかかるとは思わないのかと腹が立つより情けなかった。

ところがまだ更に、焼き場に移動するために食事会場を出る際には、姑側・舅側両方の伯母さん達が、口々に「この梅酒美味しかったわ―!」と細めのピンクの梅酒のボトルを持って言い出し、これまた伯母さんの一人が「これ1本持って帰っていいやろか?」と舅に聞いた。

舅は訳も分からずの癖して酒が入って気分が大きくなっていたからか、どうぞどうぞと言っている。

それを見ていた私に気が付いた伯母さんの一人が、私にも「かづさん、これ1本貰って帰ってええやろか?」と聞きに来た。

お骨上げの時間は決まっているので、今からバスに乗らなければという急いでいる時間に何を言い出すのかと正直ムッとした。

しかしながら舅がどうぞどうぞと言ってしまった事で、他の親戚の女連中たちが次々と食事会場の冷蔵庫から梅酒の瓶を持ち出してバッグに詰めていたのだ。

私は思わず「それ1本800円なんです! 飲んだら飲んだだけの支払いなんです!」と大声を出していた。

結局マイクロバスはたった1台しか使わず、それもあまりにも少ないからと気の毒に思ってか一緒に行ってくれると言った弟家族と私たち家族だけが乗った。

マイクロバスの定員の半分にも満たなかった。

無事にお骨上げも終わり、帰宅してから頂いたお香典と台帳を確認して驚いた。

お香典を出していたのは、夫の親戚では舅姑の兄弟姉妹達のみで、いとこ達は夫婦だけでなく子どもまで連れて来ていたにもかかわらず、誰一人としてお香典は出していなかった。

舅姑両家とも一人っ子はうちの夫だけで、義伯父や義伯母達はそれぞれ2~3人の子どもがいて、当然それぞれに配偶者がいる。

夫にそれを言うとこう答えた。

「兄弟筋に当たるおじさんやおばさんが出すから、子どもら(いとこ達)は出さんでええっておじさんらが言うてたんとちゃうか?」

金の話ばかりするのは全額我が家持ちになるからだが、細かい話、義伯父からの香典が3万でお膳が大人3人と子ども1人で約2万円近い。

それと飲み物代となると、香典なんか貰って無いのと同じだ。

それにもかかわらず、四十九日には、頂いたお香典の半額を香典返しで送らなければならないと思ったら気が重くなった。

葬儀費用の支払いは葬儀終了後1週間以内と言われていた。

舅姑が互助会に入っていたとは言うものの150回払いの内数回しか払っておらず、最低のプランを使うとしても前金で半額支払わなければならなかった。

葬儀自体の費用はプラン内だったので予想はしていたが、翌日に明細を貰って驚いたのは飲み代だった。

酒類だけで20万円近く、その内、例の梅酒はなんと50本も出ていた。

香典と言いなんと言い、あまりにもの図々しさに気が遠くなりそうになり、今後の法要には誰も呼ばずに家族だけで行う事を腹に決めた。

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かづ

​ブログ「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」の管理人で、Ameba公式トップブロガー。 ​基本専業主婦の​50代​。子育てが終​り、​夫と4ニャンと暮してい​る​結婚36年目です。 ​一人っ子の夫と結婚し、舅姑の理想の嫁でなかった私の結婚生活においての戦いを思い出しながら書いています。

※毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

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