＜この体験記を書いた人＞
ペンネーム：とらとら
性別：女
年齢：52
プロフィール：52歳の兼業主婦。結婚前からずっと同じ勤め先に勤務しています。
現在大学生（22歳）と高校生（17歳）の2人の子供がいる私は、産休育休を取得し、新卒で就職した会社にずっと勤めています。
うちの会社は20年ほど前でも産休が取りやすく、とても勤めやすい環境でした。
本当にありがたかったと思いますし、長年勤めたので愛着もあります。
仕事が特別好きというわけではないですが、仕事に行きたくないとはあまり思わない勤め先です。
ただ、少し前までその勤め先にやっかいな方がいらっしゃいました。
私の勤め先はいわゆる役職定年制があり、55歳で役職がなくなり、そのまま退職か、もしくは一般社員として65歳の定年まで勤めるかのどちらかになります。
私の元上司にも、そういった関係で一般職員になった方がいたのですが、その方にかなり悩まされました。
その元上司は、役職のあった頃は普通に仕事をされていて、それなりに人望ある人でした。
ですが、役職がなくなったとたんに態度を変えたのです。
「給料下がったから、仕事のパフォーマンスも下げていいよね」
そんなことを言い出し、急に仕事もおざなりになり始めたのです。
それだけならまだしも、入ってきた新人さんに自分は役職だったことを得意げに話し、新卒の若い人に仕事とは何たるかなどを語りだし、業務や研修を妨害する始末。
既存のスタッフからは白い目で見られ、新人さんからも「あの人何なんですか？ 偉くはないですよね？」というクレームが出始めてしまい、本当に職場の雰囲気が悪くなっていきました。
しかし本人はそれについては何も感じないのか、お茶を飲みながらゆうゆうと資料を読んだりし、普通の一般社員よりも仕事をしなくなっていました。
「仕事しなさすぎ」
「給料分さえ仕事してないし！」
「ちょっと休憩からなかなか帰ってこないんだけど！」
こんな風に、みんな口々にその方への悪態をつくようになってしまいました。
もう昔の人望などどこに吹き飛んだの？ といった様子で、正直その方に居られるとこちらのモチベーションが下がってしまう状態です。
そしてとうとう本人が「みんなももっとスマートに仕事をこなしなよ」と言い出したので、本当にいい加減にして！ とフロアの全員で爆発しそうになりました。
ちょうどその頃、その方の奥様が病気で倒れられました。
お家で介護が必要になったそうで「なんで俺が...」とぶつくさ言いながら退職されていきました。
やっと職場に平和が戻り、みんなほっとしたものです。
私も一応役職がついており、そしてもうすぐ55歳です。
役職がなくなってもああはなりたくないなと同期入社の同僚と語りあいました。
関連の体験記：「手伝いますよ」のひと言が命取り...44歳、義実家の町内会で「若手」と重宝される私の葛藤
関連の体験記：さすがに...中学生になっても一緒に入浴する息子と娘。冷戦を経て親子で話し合った結果は⁉
関連の体験記：娘には言えないけど...70歳手前、貯蓄はキープしたい私たち夫婦にとって「可愛い孫」への出費が痛い
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。
