<この体験記を書いた人>
ペンネーム:masako
性別:女
年齢:53
プロフィール:53歳の主婦です。56歳の夫と2人暮らしです。退職したパート先の同僚たちに、今でもムカムカしています。
2020年の2月に退職したパート先の同僚たちに、今でもムカムカしています。
人材派遣会社から派遣され、5年ほどマンションや施設の清掃のパートを務めました。
スタッフは私を含む女性5人で、全員が同期入社でした。
派遣会社にとって、私たちが従事した清掃の仕事は新規参入だったため、新しくスタッフを採用したからです。
同期入社ですから本来は先輩・後輩の上下関係はないはずです。
ですが、私以外は全員が60代だったせいか、初めから私が一番下っ端のような雰囲気が流れていました。
私は清掃の仕事は未経験でしたが、幸い、仕事自体はすぐに慣れました。
掃除機をかける、自動ドアや窓を拭く、床にモップをかける等の、比較的簡単な日常清掃のみだったからです。
仕事自体に不満を感じたことはありませんでした。
ですが、どうしても許せないことがあったんです。
たとえばスタッフルームのゴミを捨てる、洗剤や雑巾の消耗品を発注する、清掃点検表や有給休暇の申請用紙をコピーしておくなどの雑用は、担当者を決めるか、もしくは当番制にするのが個人的にベストだと思っています。
実際に、今まで働いた職場はみんな担当者や当番を決めていました。
ところが、同僚たちは全員が雑用に対して違う考え方でした。
「小学生じゃないんだからいちいち決めなくていい。気付いた人がやればいい」
分担を決めようという提案に反対し、決めようとしませんでした。
「確かに、いい年齢の女性が5人もいるんだから、お互いが気遣い合って、きっと役割分担を決めるよりもうまく回るに違いない」
その時は、私もそう思いました。
ですが、すぐに「気付いた人がやればいい」というのは、「気が付かない人は、永遠にやらなくていい」とイコールなのだと、思い知らされることになるのです。
どれほどスタッフルームのゴミが溢れても、洗剤や雑巾のストックが底をつきかけても、点検表や申請用紙が残り一枚になっても、誰も動こうとしません。
本当に気付かないのか、見て見ぬふりをしているのか、誰も手を出そうとはしないのです。
結局のところ、どうしても気になってしまう私が、すべて処理せざるを得ませんでした。
それでも、最初のうちは「気付かなかった、ありがとう」だとか、「いつも悪いわね」などと、感謝の言葉をかけてくれていました。
当初は本当に気付いていなかったのかもしれません。
ですが、月日が経つにつれ感謝の言葉は消え、代わりに「ゴミ、そろそろ捨てたら」とか、「点検表、少なくなってきたね」など言ってくるようになりました。
明らかに気付いているくせに、いつの間にか私の仕事にされていたのです。
その時「気付いた人がやればいい」というのは、やらない人の台詞なのだと思いました。
私は我慢ができなくなり退職しましたが、思い出すと今でも悔しくてなりません。
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