<この体験記を書いた人>
ペンネーム:大家ぽん子
性別:女
年齢:64
プロフィール:最近知り合いから「気持ちが若々しいですね」と褒めてもらったのがとても嬉しかったです。
64歳の専業主婦です。
1歳上の夫と、かわいい猫と暮らしています。
今回ご紹介するのは、『夫婦の危機本』に影響されている夫の話です。
夫は退職前からやたら私を褒めるようになりました。
例えばこうです。
「庭の花がきれいだね、ぽん子ちゃんが手入れを頑張っているからだよね」
「娘たちが立派に育ったね。ぽん子ちゃんのおかげだよ」
「ぽん子ちゃんだから〇〇してほしいんだよ~」
「ぽん子ちゃんのハンバーグがおいしいんだよ」
言葉だけ見るとなんと良い夫なのだろうと思いますよね。
でも、私は夫のこんな褒め言葉を聞くたびにイライラするんです。
なぜなら、夫が影響されている『夫婦の危機』本に書いてあることをただ実践しているだけだと知っているからです。
その本には「日本男性は言葉で感謝をしないことがよくない」、「お互い気分よく過ごすには、〇〇やってといわれるより、感謝を伝えたほうが、相手が自主的に動く」などと書いてあったようなのです。
本来の夫は、昔ながらの男女の役割を当然と思っているタイプです。
「男は仕事、女は家庭」
「家事は女がやるもの」
「育児も女がやるのが当然」
夫の本音はこんな感じでしょう。
しかし、若いときは周りに住んでいたご主人は、みんなそのような考え方だったので、近所の奥様方と愚痴をこぼしながら、協力し合って子育てをしていました。
そういえば、そのころ、夫から家事も育児も褒められたことは、思い出せる限りありません。
それがここ2年くらい、急に家事や育児をほめだしたのです。
なぜ、良いことを言われているはずなのにイライラするのか考えてみたのですが、夫の褒め方はどうも「部下のモチベーションを上げるために上司が褒める」ようなやり方なのです。
まず上から目線で、自分が手を動かす、体を動かすことはしません。
口で言うだけです。
褒めれば私が気分よくクルクル動いてくれると思っているのでしょうか。
わざとらしい言い方と、心から出た言葉ではなく相手を動かすための小手先の技として「褒め・感謝」を使うのがどうにもモヤモヤします。
本当に感謝しているのなら、米を研いで予約ボタンを押してほしい。
気まぐれに料理をしたなら鍋を洗ってしまってほしい。
庭を褒めるなら雑草を抜いたり、花ガラを切ったりしてほしい。
そして、夫が家事をした時、私に感謝を求めないでほしい...。
「本当は君の仕事だけれど、僕がやってあげてるんだ」と言われているように感じてしまいます。
私が欲しいのは褒めてくれる上司ではなく、生活を共にするパートナーなんです。
あ、猫のお世話は、夫がブラッシングもトイレの始末もしますよ。
「ミイ(猫)ちゃんはかわいいなあ。宝物だなあ。うちに来てくれてありがとうね」
本心から思っているのが伝わります...。
子供たちにも言ったことないのにね(笑)。
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