<この体験記を書いた人>
ペンネーム:みかん
性別:女
年齢:43
プロフィール:40代に突入し、体力の衰えを全身で感じています。
結婚して地方で生活をしています。
この地方特有なのか、田舎だからなのか分かりませんが、地元のお祭りを愛してやまない人が多いです。
お祭りは年に3回ほどで、秋祭りと夏祭りとゴールデンウィークです。
子どもが小さかった頃、旦那の実家から手伝いを頼まれ、参加してみたらびっくり。
お神輿の埃を払ったり点検したりの準備、出店を何にするのかの会議、婦人会や青年会で担当者決めなど、やることが盛りだくさん。
特に驚いたのが、子どもへの指導です。
神輿にある太鼓の叩き方や盆踊りの踊り方など、2カ月前から公民館に集まって練習します。
夕方から2時間ほど、遊んだり談笑しながらやっています。
仕事のようにテキパキとこなせばあっという間に終わるのでしょうが、町内の小さなお祭りです。
みんなで楽しくわいわいとやることを目的にしているので、とにかく時間がかかります。
夕飯どきに太鼓や盆踊りの練習をするのは、子どもの日常の生活リズムがズレるので嫌でたまりませんでした。
会議もいつのまにか話が脱線してしまい、お酒が入ることも。
女である私はお酌係です。
早く家に帰りたくてたまりません。
しかし、旦那から言わせると「祭りってそういうもんでしょ?」とのこと。
でも、私は近所づきあいが薄い「都会に近い町」で育ったため、祭りの習慣がありませんでした。
お祭りに行くのは観光にもなるような大きいお祭りだけで、屋台で焼きそばを食べて花火を見て楽しむものだと思っていたのです。
そのため、この土地特有の祭りの文化は受け入れがたいものでした。
このような経験から、絶対に「祭りのない地域に住もう」と決め、その後、新興住宅地に家を買いました。
旦那の実家からの手伝いも断り、今は祭りとは縁のない生活をしております。
しかし、新興住宅地で祭りのない生活を見た友人や知人からは「かわいそう」と言われます。
「子ども達がお祭りに参加できないなんて......」
「町内の人と一緒に盛り上がれる機会がないなんて......」
「夜遅くまで騒げないなんて......」......。
そんな風に憐れまれています。
憐れまれるのはいいのですが、友人や知人には優しい人が多く「うちのお祭りに参加する?」と親切心から声をかけてくれます。
「幹事に言っとくから来ればいいよ!」
「みんな大歓迎だよ!」
「人数増えると盛り上がるからぜひ来て」
などなどみんな優しく声をかけてくれるのです。
お祭りに興味がないというと白い目で見られるので、毎回予定を作って断っていますが、嘘をついているのが辛いです。
旦那は私の意見を受け入れてくれましたが、なぜ、そこまで嫌なのかはわかってくれているのかな......。
祭りのシーズンが近づくとわき上がる、何とも言えない複雑な気持ち。
どなたか共感してくれる方はいませんか?
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