<この体験記を書いた人>
ペンネーム:向日葵
性別:女
年齢:52
プロフィール:脳梗塞の夫と二人の子供と暮らす、働くお母さんです。
ある日、パート先の会社のロッカーに入れておいた小銭が少なくなっていることに気づきました。
ロッカーと言っても棚に上着やバックを置いておくだけなので、基本的に財布は小さな小銭入れしか持っていきません。
その小銭入れには休憩時に飲むお茶代として数百円しか入れていませんでした。
その日、お茶を買おうと小銭入れを開けたら、中にあったのはなんと数十円のみ。
初めは前回使ってしまったのに入れ忘れたのかな? と思いました。
しかし、間を置かずに、似たようなことが数回続いたのです。
「これはもしかして、誰かが小銭を抜いている?」
そう思った私は、ある日きっちり500円分の小銭を確認して入れておきました。
休憩時間に確認すると、入っていたのは200円。
300円が忽然と消えていました。
「明らかに誰かが小銭を抜いている」と確信を得たところで、一緒に休憩している同僚に相談してみました。
「あ、それ、1カ月くらい前に私もあった」
「私は半年前」
同僚の中にも似たような経験がある人がちらほら。
数回続いた後ピタリと止まるので、数百円と金額が少ないこともあり、みんなそのままにしてしまったようです。
しかし少額であっても、財布からお金が盗まれたのは事実、泥棒は泥棒です。
このままうやむやにしてしまったら、私の被害は無くなったとしても、また別の誰かが被害にあうかもしれません。
「みんな家族のために時給いくらで頑張って働いているのに、その人の財布からお金を盗むなんて許せない!」
これが、正直な気持ちです。
数百円だって、労働の貴重な対価なのですから。
こういうときこそ、上司に相談です。
直属の上司は30代の男性で、気さくで話しやすい人だったので、仕事終わりに事務所に行き事の詳細を話し、どうにかならないか相談してみました。
すると、快くさらに上司の人に相談してくれるとのこと。
どんな対策がされるのか、それともされないのか、期待半分不安半分で待つこと1週間後。
実に効果的な対策がされました。
今まで無かった、貴重品専用の小さめの鍵付きロッカーが設置されたのです。
防犯カメラを付けようという案も出たようですが、とりあえず鍵付きロッカーを設置して様子をみようということになったそうです。
これは効果てきめんでした。
さすがにロッカーの鍵を壊してまで数百円を盗もうとは思わなかったようで、それ以降小銭が盗まれることはなくなりました。
うやむやにせずに上司に相談して、本当によかったと思います。
理解ある上司と会社の対応の速さに感謝です。
それにしても、小銭を全部抜かずに、少し残しておくのはどういう心理なのでしょうか。
「勘違いと思わせるため?」
「罪悪感を少なくするため?」
「単に自分が使う分を抜いている?」
私にとっては謎です。
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