<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ぴの子
性別:女
年齢:52
プロフィール:知らない街を旅してみたい、どこか遠くへ行きたい52歳。
夫とは毎晩のように晩酌をする、基本的には仲の良い夫婦です。
けれど、たくさん会話をすればするほどそこから言い争いになることも多く、特にお酒が入っているとヒートアップすることもしばしばで、口喧嘩が絶えません。
子どもが小さい頃は、両親が喧嘩をしている場面を見せないように多少なりとも気をつかっていたのですが、息子も高校生になり、最近では聞こえているかもと思いつつも大声で喧嘩するようになっていました。
先日も夫とつまらないことから口論になりました。
最後には「もう離婚だね!」「こっちのセリフだよ!」と言い捨てて、お互い別々の部屋に別れて寝たのです。
そして迎えた翌朝、私が昨夜の記憶からムカムカしながら起きると、なんと夫が先に起きているではありませんか。
しかもキッチンでコーヒーを入れながら「おはよう」と少し照れくさそうな表情。
さらに「昨夜はちょっと言いすぎた」ともいうのです。
あっけにとられてきょとんとしながらも、まあそっちがそう言うのなら......と怒りを収めた私。
また普段通りの日常が始まりました。
そして数日経ったとときのことです。何気ない会話の中から「おまえさんもまだまだ可愛いところがあるもんなあ」と言う夫。
身に覚えのない私はなんのことやらと追求すると「こないだ喧嘩した時もLINEで謝ってきたしさ」と言うではありませんか。
「えっ! 何! そんなんしてないし!」
けれど、夫がスマホの画面を開くと、確かにそこには私のスマホから夫宛に送った「さっきはごめんね。言いすぎました。これからも仲良くしましょう」の文字が。
しばらく考えてピンときました。
私は無頓着なのでスマホにロックもかけていないし、寝るときはリビングで充電したままにしています。
喧嘩をした夜もそうでした。
そう、両親のただならぬ言い合いを聞いた息子が、私のスマホから勝手に夫へLINEしていたのです。
さっそく息子に尋ねるとあっさり「そうだよ」と認めました。
そして逆に「もういい大人なんだから、近所に聞こえるような大声で喧嘩するのはやめて。いい加減にしてくれ」と叱られてしまいました......。
「息子に叱られるようになったらおしまいだなあ」「やはり昔から子はかすがいって言うものなあ」と夫婦で笑い合いました。
これからは夫婦喧嘩は控えて、息子に余計な心配をさせないようにしなくてはな、と少し大人になった息子に感謝したひとときでした。
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