<この体験記を書いた人>
ペンネーム:向日葵
性別:女
年齢:51
プロフィール:12歳から23歳の3人の子ども&脳梗塞の夫(56歳)と暮らす、ワーキングマザーです。
最近はじめた食品加工のパートの職場で、何かと意地悪をしてくる同僚Aさん(女性)がいます。
その人は私の2歳年上の53歳。
10年ほど前から働いている古株で、他の同僚の話では「あの人は、以前からおとなしい人を虐めていた。
それで仕事を辞めた人もいる」とのこと。
どうも私をおとなしい人間だと思ったらしく、意地悪のターゲットにされてしまったようです。
始まりは、朝のあいさつへの無視でした。
「おはようございます」と声をかけても無反応で、最初は聞こえなかったのかと思ったのですが、何度も続くうちに「ああ、これはわざと無視しているんだな」と分かりました。
でも、分からないのは、無視をする理由です。
知らないうちに何か気に障ることでもしてしまったのかと、よく話をする同僚に相談して、Aさんに"いじめ癖"があることを知ったのでした。
それでもあいさつを無視されるくらいなら、気にしなければいいだけです。
あまり気分のよいものではありませんが、まだ許容範囲。
でも、Aさんのいじめはさらにエスカレートしていきました。
次に始まったのは、頻繁な悪口です。
それもわざと私に聞こえるように言ってくるのです。
隣りの人に「あの人は普通じゃない」「おかしい」など、根も葉もないことを言ってこちらをチラチラとみて笑います。
ムキになっても相手を喜ばせるだけだと思い、あまり関わらないようにしました。
でも、なんとなくAさんの行動が気になり見ていると、なるほど、おとなしそうな新人さんに分かりやすい意地悪をする場面を目撃してしまいました。
段取りを教えないで作業をさせて、できないことをヒステリックになじるのです。
「ああ、こういう人なんだな。あまり関わらないでおこう」と改めて思いましたが、私に対する意地悪は更にエスカレート。
今度は荷物の受け渡しのとき、直前に手をはなされて落としそうになったり、すれ違いわざとぶつかってきたり、物理的に被害をこうむりだしたため、私は彼女との対決を決意しました。
決戦の場所は、休憩時間の休憩所です。
Aさんが座るテーブルに歩み寄った私は、「なぜあいさつを無視したり、悪口をいったり、わざとぶつかってきたりするのか」と理由を尋ねました。
内心ではかなり腹を立てていましたが、ケンカ腰ではなく、あくまで冷静に。
皆の前で正面切って問われたことに驚いたのか、顔色をサッと青くして言葉に詰まるAさん。
「なにか私が悪いことをしたのなら謝りたいから、理由を聞かせてください」と言いつのれば、Aさんはますます顔色を悪くして黙り込みました。
周囲の同僚は、おしゃべりをやめて私たちに注目しています。
「理由はない、と考えていいんですね?」と念をおして「不愉快なので、今後は一切やめてください」とはっきり言うと、Aさんはすっと席を立ち、そのまま休憩室を出ていってしまいました。
Aさんの姿が見えなくなった瞬間、私の周りにいた同僚からパチパチと拍手があがりました。
視線を走らせると、拍手をくれた人はみな微笑みを浮かべています。
「すみません、お騒がせしました」といって私も自分の席に着き休憩タイムに突入。仲が良い同僚は、私の背中をトントンと叩いてねぎらってくれました。
ほっとした反動で、その手の温もりが心にしみて、思わず涙がでそうになった私です。
それ以降、Aさんが表立って意地悪をしてくることはなくなりました。
ただ、ふと気がつくと、ジトっと悪意のある視線を向けられるので、それに気づくたびにモヤモヤと嫌な気持ちになります。
どこにでも意地悪な人はいるけれど、理不尽なことには勇気をもって対処しようと改めて思ったそんな体験です。
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