<この体験記を書いた人>
ペンネーム:はおり
性別:女
年齢:57
プロフィール:断捨離と猫と遊ぶのが趣味の57歳の専業主婦です。
2020年1月、84歳の認知症の義母がやっと念願のグループホームに入所できることになりました。
2019年の秋から自分たちで調べ、なるべく自宅から近いグループホームを探していたら、義母のマンションから歩いて10分の場所にあるグループホームを見つけたのです。
話を聞きに行くと、なんと2カ月から3カ月は入所待ちしなくてはならないとのこと。
義母の徘徊がそれまで収まってくれることを願い、待つことにしました。
そして、やっと2019年年末に、グループホームから空きが出ましたと電話がかかってきたのです。
そして2020年の1月、お正月も過ぎた頃、いよいよグループホームへ入所する日が来ました。
持ち物は、衣類と下着、洗面用具、本人が気に入っている小物などです。
家が近いこともあり、足りないものがあれば、家族がホームに届けに行けます。
部屋が個室になっており、テレビ、ベッド、クローゼットが完備されています。
清潔で明るい感じも義母は気に入った様子です。
また、お菓子や食べ物を持って行って、部屋で一緒に食べてもよいとのこと。
そういう点も、義母や私たち家族にとっては、ありがたいことだと話していました。
グループホーム入所初日は、部屋で義母、私、主人、手伝いに来てくれた大学生の次女4人でイチゴのショートケーキを食べ、お祝いしました。
そしてスタッフや所長に挨拶をして、家に帰りました。
毎週日曜日ごとに主人や私が義母の顔を見に行ったり、お菓子を持ち寄ってお茶を飲んだりできるねと喜んでいました。
ところが、思いもよらない事態が発生しました。
2020年2月頃から、新型コロナウイルスが日本のみならず全世界に蔓延していきました。
緊急事態宣言が発出され、学校は休校、仕事は自宅でテレワーク。
もちろん我が家も今までとはまったく違う生活を強いられることになったのです。
グループホームに電話をすると、当分は外部との接触を全面停止しますとのことで、家族との面会もご遠慮くださいと言われました。
もしもグループホームでクラスターが発生したらとんでもないことになりますので、当然の処置だといえるでしょう。
とはいえ、主人と私は、義母がどんな様子で過ごしているのか気になって仕方ありませんでした。
それからは、私たち家族とグループホームのスタッフの方々との間で、手紙や電話でのやりとりの始まりです。
グループホームからは、2週間ごとにグループホームでの様子を記録した「グループホーム通信」という手紙が届けられました。
消毒、手洗い、マスクの徹底、みんなで楽しそうに夕食を食べている様子が写真に映っています。
義母も元気そうな笑顔でホッとしました。
それでも主人は不安なようで、土曜日や日曜日になると、グループホームに電話していました。
また、義母の衣類や下着をホームまで持って行き、ロビーの入口でスタッフに様子を聞いたりもしていたようです。
その後、緊急事態宣言が解除された後も、ホームは家族との面会停止を継続しました。
新型コロナウイルスをいかに阻止するかに神経を使われていたのでしょう。
2020年年末、グループホームに電話すると、お正月は家族と面会してもいいとのこと! ただし、1階ロビーの応接室での面会にしてくださいとのことでした。
やはり、個室や食堂などは外部者立ち入り禁止にしてるようです。
そしてようやく2021年の1月3日。
グループホームに主人と私の2人で行き、義母と面会しました。
約1年ぶりの再会です。
義母は思いのほか顔色も良く、元気そうでした。
新型コロナウイルスのことを聞いても、認知症ということもあり、あまりピンと来ていないようです。
ともあれ、顔を見られて安心しました。
そして再び面会ができる日を心待ちにしながら、毎日を過ごしています。
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