<この体験記を書いた人>
ペンネーム:わかめ
性別:女
年齢:44
プロフィール:夫、子供2人。派遣社員だったためコロナで失業中。
あれは10年前(当時34歳)、私がとある中学校の給食室で働いたときの話です。
知り合いの子供達が何人か在学している学校でした。
給食のおばさんは大変だと聞いていましたが、ここまで大変なのか? と思うくらい体力的にも精神的にも辛かったです。
上下関係は厳しく、怖い先輩方ばかりでした。
そして私用の話をする暇がないくらい、覚えることが多かったです。
献立によってルールが違うので、4月から勤め始めた私がすべてを覚えるのに3カ月くらいかかったでしょうか? その頃になんとなく思っていることがありました。
給食室に宅配業者が頻繁に来るのです。
1番下っ端なので、来客対応は私。
宅配業者が来たら、栄養士の先生(20代後半)を呼ぶようにと言われていました。
呼んだ後にすぐに仕事に戻るので、どんな話をしてるのかはわかりませんでした。
そして仕事に慣れてきた10月くらいでしょうか? 私は一番簡単なデザートを任されるようになりました。
例えばいちごなら1人3個ずつ、人数分をクラスの容器に入れていきます。
クラスが多い学校だったので、何箱も積み重なっています。
そして別によけてあるイチゴの箱がありました。
作業をしていると、栄養士の先生がそのよけてあるいちごの箱を指さし「この箱は触らないでね」と言いにきました。
その頃は私が間違えないように教えてくれているのだと思っていました。
またある日、リンゴを任されたとき。
まずはリンゴの数を数え、リンゴを剥いていきます。
そうするとまた栄養士の先生が来て、「あの箱は触らないでね」と言っていきます。
そんな事が続いていました。
デザート担当の日には、フルーツの箱は必ず2~3箱よけてあるので、もうそれを触らないと理解しながらも、なぜか自分の中でモヤモヤしだしました。
そして気づいたんです、そういう日に限って宅配業者が来ることを......。
モヤモヤした感覚を抱えたまま、私が勤めだして1年たった頃です。
3年生最後の給食のメニューにメロンがありました。
メロンも2箱よけてありました。
私は決意して、ずっとわだかまってた思いを給食係のリーダー(55歳の方)に思いきって聞いてみました。
「あの箱はどうするんですか?」
そうすると、なぜか(そんなこと聞くなよ!)と言わんばかりの嫌な顔をします。
「落とした時のためにとってあるのよ!」
早口で怒鳴られ、リーダーは去っていきました。
そこで確信しました。
横領してるんだと。
そしてその日、よけておいたフルーツの箱を宅配業者に渡す栄養士の先生をバッチリと確認した私。
その日に給食のおばさんを辞めました。
これは栄養士の先生の単独犯だと思います。
そして、リーダーや給食のおばさんたちは黙認......。
私も知らなかったとはいえ手を貸していたのかと思うと辛くなり、その中学に子供がいるママ友(40歳)に相談しました。
「事実を教えてくれてありがとう。あとは任せて!」
私はママ友にすべてを任せました。
直接には関わりあいになりたくなかったのでホッとしました。
あとから聞いた話では、ママ友は先生に報告して次のフルーツの日に張り込み、宅配業者とのやり取り中に声かけをしたそうです。
栄養士の先生はすべてを認め、謝罪、返金。
そして次の年度には違う学校に異動していましたが、風の噂ではまた同じようなこと繰り返し、解任されたそうです。
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