フィードバックの理想は、「ゲーム」と「万歩計」
フィードバックの理想形はゲームだと思う。
ゲームにはいろいろな種類があるが、やはりコンピュータ・ゲームは最強だ。したがって、現代における最強のフィードバックの使い手は、ゲーム・クリエイターたちではないかと、本気で思っている。
ゲームにはいくつかのタイプがあって、好きなゲームのタイプによってモチベーションのタイプも推測できるというのが僕の持論だ。
例えば、僕は「ドラクエ」が好きだ。というか、ドラクエで育った。身体の3分の1はドラクエでできている(残りの3分の2はガンダムと水泳です)。
当時のグラフィックや音響などは、2023年現在のゲームに比べればお粗末なものだった。それでも、ものすごい数の人たちが夢中になった。つまり、画質や音質などは、ゲームの本質を決める決定要因にはならないということだ。
人はなぜ、そこまでゲームに夢中になるのだろうか?
ゲームをやらない人のために、もう1つフィードバックの理想形を提示しよう。それは万歩計だ。
僕の理解はシンプルだ。万歩計を持つだけで、単なる散歩にアクセントが生まれる。万歩計を持つと、歩行距離や所要時間がわかる。ただそれだけ。
にもかかわらず、もう少し遠くへ行ってみよう、もっと早く歩いてみよう、という風に、歩くことのモチベーションが一段上がる。
歩数を数えてくれる、というたったそれだけのことなのに、なぜ歩く意識に変化が生じるのか。散歩するという行為自体に、歩数のカウントは必要ない。なのになぜ、スマホのアプリとして成立するのか。
類似例をあげるなら、フィットネスジムにあるランニングマシンも同様だ。走行距離や速度計があるマシンとないマシンなら、多くの人は前者を選択する。それはなぜか。
その答えも、やはりフィードバックにある。