【脳神経外科医の奥村歩先生が解説】「脳のごみ」を流す、「熟睡」のための一日の過ごし方

<夜>
深部体温を下げる食べ物をとる

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質の良い睡眠には、体の深部体温が関係しています。

人が眠りにつくとき、深部体温が下がることで深い眠りに入り、脳と体をしっかりと休ませることができます。

「アミノ酸のグリシンが含まれる食べ物には、体の深部体温を下げる効果があります。エビやイカ、カニなどに含まれています。また、きゅうりやトマトなどの夏野菜にも体を冷やす作用があります」

お風呂は寝る2~3時間前
「体の深部体温が下がってくるとオレキシンの働きが抑制され、眠りやすくなります。ですから、お風呂は寝る2〜3時間前に入るのがいいでしょう。布団に入る頃には深部体温が下がって、眠りやすくなります」。

いまの季節、急に高温の湯に入ると血圧の乱高下から入浴事故につながることも。

湯温は40℃ぐらいまでに設定を。

空腹のまま寝ない

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オレキシンは、摂食行動もコントロールしています。

「空腹時は、オレキシンから"覚醒せよ"という指令が出てしまうので、どうしても眠れない場合は、寝る1時間くらい前に血糖値を緩やかに上げるものであれば、食べたほうが寝つきは良くなります」

夜食には、ヨーグルトやチーズ、ナッツ類などがおすすめです。

強い光を浴びない
「太陽が沈んで暗くなるとメラトニンが分泌され、心身を睡眠モードにします。ところが、夜間に強い光を浴びると、メラトニンの分泌が抑えられてしまいます」

メラトニンは光の影響を受けやすいので、スマートフォンの光を浴びることは熟睡の大敵。

夜になったらリビングや寝室の照明は暗めにしておくのがおすすめです。

 

<教えてくれた人>

おくむらメモリークリニック理事長
奥村 歩(おくむら・あゆみ)先生

脳神経外科医、医学博士。米国・ノースカロライナ神経科学センターに留学後、岐阜大学附属病院脳神経外科病棟医長併任講師等を経て、2008年より現職。『スマホ脳・脳過労からあなたを救う 脳のゴミを洗い流す「熟睡習慣」』(すばる舎)等、著書多数。

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