秋の低山の「疲れない」歩き方とは? 脚を痛めない下り方もマスターしよう

低い山でも、登山は事故や病気に備えておくことは大切です。そこで日本登山医学会前理事・日本山岳会医療委員会委員長の野口いづみ先生に、疲れにくい&足を痛めにくい山の歩き方を教えてもらいました。

前の記事「登山のプロが伝授! 秋の山歩きは出発前のストレッチでケガ防止(2)」はこちら。

◆疲れない歩き方

上半身を立てて姿勢よく、小股で歩くのが基本。ひざは軽く曲げ伸ばしをするようにバネを使うことを意識し、足裏を静かに置くように歩きましょう。急に体温が上がると苦しくなりやすいので、歩き始め15分ほどはゆっくりと。

<ポイント>
●体は腰を立てて真っすぐに。
●歩幅は小股で歩く。
●急な上りはさらに小股に。
●目線は足元だけでなく、10m先も見る。
●歩く速さは話しながら歩いて息が切れない程度が目安。
●ペースは一定に。
●ひざはバネを使って柔らかく歩く。
●ひざを高く上げないように歩く。

 

秋の低山の「疲れない」歩き方とは? 脚を痛めない下り方もマスターしよう 1811p048_02.jpg

体を真っすぐに立て、少し先を見ながら小股で歩きましょう。足は逆ハの字のように少し外股を意識して足裏でしっかり踏みしめ、体の重心が揺れないように静かに歩きましょう。

 

秋の低山の「疲れない」歩き方とは? 脚を痛めない下り方もマスターしよう 1811p048_01.jpgこれはNG
前かがみになると胸の開きが足りなくなり、呼吸がスムーズにできなくなります。

 

秋の低山の「疲れない」歩き方とは? 脚を痛めない下り方もマスターしよう 1811p048_03.jpgストックは傾斜が緩い道は1本でもOK。平地で持ってひじが90度になる長さが基本。

 

◆脚を痛めない下り方

下山の姿勢も基本的には上りと同じですが、下りの方が脚を痛めやすいので、体のバランスを補助してくれるストック(登山用の杖)を使うことをおすすめします。ひざへの衝撃を少なくするため、段差が少ないところを選んで歩きましょう。濡れた木の根や岩は滑りやすいので注意を。

<ポイント>
●体は腰を立てて真っすぐに。
●歩幅は小股で歩く。
●段差の少ないところを選んで
●慎重に下る。
●足元をしっかり見る。10mほど先も見て障害物を確認する。
●ペースは一定に。
●ストックは体の斜め前を突く。
●ひざはバネを使って柔らかく歩く。

 

秋の低山の「疲れない」歩き方とは? 脚を痛めない下り方もマスターしよう 1811p049_02.jpgストックの長さは上りのときよりも5~10㎝ほど伸ばしましょう。歩く時は体の斜め前方にストックを突きます。段差を怖がってへっぴり腰になると転びやすいので、体は真っすぐにしましょう。

 

秋の低山の「疲れない」歩き方とは? 脚を痛めない下り方もマスターしよう 1811p049_01.jpgこれはNG
ストックを前に突いて体重をかけると、前のめりになるなどバランスを崩し転倒するので危険です。また、急な下りや上りはストックを2本使うとラクです。

 

  
秋の低山の「疲れない」歩き方とは? 脚を痛めない下り方もマスターしよう 1811p048_06.jpgきのこを発見!「景色、空気、山頂での達成感...山は魅力的です」(野口先生)

 

次の記事「昼食は何がいい? ひざ痛予防テーピングは? 山歩きで覚えておきたい4つのポイント(4)」はこちら。

取材・文/ほなみかおり 撮影/齋藤ジン

 

<教えてくれた人>

野口いづみ(のぐち・いづみ)先生

日本登山医学会前理事、日本山岳会医療委員会委員長、日本山岳文化学会常務理事。東京医科歯科大学卒業後、鶴見大学歯学部麻酔科准教授などを経て、現在は東京都立府中療育センター医員。山の事故防止やケガの予防の講習会などを精力的に行っている。著書に『山の病気とケガ』(山と溪谷社)など。

この記事は『毎日が発見』2018年11月号に掲載の情報です。

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