今が旬の梅。梅は昔から疲労回復の食材としても重宝され、「梅仕事」と呼ばれる梅を使った保存食作りも人気。...とはいえ、やはり実際に作るとなると少しハードルが高いことも。
今回は、梅を冷凍することで少量ずつ作れ、短期間で仕上がる「梅サワーと梅シロップ」を管理栄養士で料理研究家の村上祥子(むらかみ・さちこ)さんに教えてもらいました。
【前回】管理栄養士で料理研究家の村上祥子さんに教わる「冷凍梅で作る簡単・すぐ完成! 梅の保存食」
冷凍梅の作り方
好みの量の青梅をザッと洗い、水けをきったらヘタを竹串で取り除き、乾いた布で拭いてポリ袋に入れて冷凍する。使用するときは冷凍のまま使う。冷凍梅は梅干し作りで必要な重石や、シロップを作る際に果肉にフォークなどで何カ所かに穴を開ける手間も省けます。
梅サワー
健康効果
酢のアミノ酸が梅の代謝促進の働きや抗酸化作用を高め、さまざまな梅の持つ有効成分の吸収もとてもよくなります。酢は疲労回復や整腸作用、血圧やコレステロール値調整、血糖値の上昇を緩やかにする作用など、健康効果は抜群です。さらに梅の効能が加わり、健康を支えます。
大さじ1あたり31kcal/塩分0g
材料(冷凍梅100g分)
冷凍梅...100g
氷砂糖...100g
りんご酢...200ml
作り方
(1)瓶(450ml容量)に氷砂糖を入れ、冷凍梅を加え、酢を注ぐ。
(2)ふたはしないで電子レンジ弱(100~200W)または解凍キーで30秒加熱する。取り出して常温に12時間おいたら完成。
・加熱後、氷砂糖が溶けないときは乾いた箸でかき混ぜる。
・氷砂糖は上白糖、きび砂糖や黒糖でもよいが、溶けにくいのでときどきかき混ぜる。
・りんご酢は好みの米酢等に代えてもよい。
・1日に大さじ1~2杯を摂ると健康効果が期待できる。
・そのまま料理に使ったりドリンクにしてもおいしい。
・常温で1年間保存可能。猛暑日が続くときは冷蔵保存がおすすめ。
・保存瓶は清潔で完全に乾いたものを使用する。
※保存期間は目安です。保存状態などにより異なる場合もありますのでご注意ください。
炭酸水、水、牛乳で割って飲んでもおいしい。
《漬けた梅を梅しょうゆに利用》
大さじ1あたり22kcal/塩分2.1g
材料(450ml瓶1本分)
梅サワーで漬けた梅...100g
しょうゆ...200ml
みりん...50ml
作り方
(1)梅サワーから引き上げた梅を瓶に入れ、しょうゆとみりんを合わせて注ぐ。
(2)ふたはしないで電子レンジ600Wで30秒加熱する。
(3)浮き上がり防止に表面にラップをじかに貼りつけ、ふたをする。常温に12時間おいたら完成。
・冷蔵で1年間保存可能。
・保存瓶は清潔で完全に乾いたものを使用する。
※保存期間は目安です。保存状態などにより異なる場合もありますのでご注意ください。
梅シロップ
大さじ1あたり42kcal/塩分0g
材料(冷凍梅500g分)
冷凍梅...500g
氷砂糖...500g
米酢...100ml
作り方
(1)瓶に氷砂糖、冷凍梅の順に入れ、最後に酢を注ぐ。
(2)ふたはしないで電子レンジ弱(100~200W)または解凍キーで30秒加熱する。取り出して常温におく。ときどき瓶をゆする。
・1週間後から飲める。
・1週間くらいで氷砂糖は完全に溶ける。溶けないときは乾いた箸で混ぜるとよい。
・水や炭酸水で割って飲んだり、ヨーグルトやアイスに加えてもおいしい。
・冷蔵で1年間保存可能。
・保存瓶は清潔で完全に乾いたものを使用する。
※保存期間は目安です。保存状態などにより異なる場合もありますのでご注意ください。
梅シロップのおいしい飲み方
炭酸割りはただシロップを炭酸水で割るのではなく、水を少し加えると口当たりがよくなり、よりおいしくなります。
材料5人分と作り方
(1)500ml容量のカップに梅シロップ100mlを入れ、3倍の冷水300mlを注ぐ。
(2)よく混ぜる。
(3)1人分のグラスに氷を9分目まで入れ、(2)を氷の高さまで注ぐ。
(4)よく冷えた炭酸水を適量グラスの口まで注ぐ。
取材・文/石井美佐 撮影/スタジオCOM(中野正景)