ハードルが高い大人世代の「片付け」。今後の暮らしのために、いま整理することが大切です。リバウンドせずもう一生散らからない片付け術で、モノを厳選し、暮らしに余裕を持たせましょう。今回は、片づけアドバイザー石阪京子(いしざか・きょうこ)さんに「収納のコツ」(風呂場、玄関、リビング編)について教えてもらいました。
【前回】作業動線に沿ってスッキリとゾーン分け♪ 「暮らしが変わる」収納のコツ。「キッチン」編
【最初から読む】「一生散らからない」片付け術! まずは「他人の目線」で家を見直すことから始めよう
片付け術:「暮らしが変わる」収納のコツ
[共有]風呂場・洗面所・トイレ
■洗面台の上はソープとコップだけ
【Before】
【After】
汚れやすい水回りは「置かない」が鉄則
キッチン同様に、風呂場、洗面所、トイレといった水回りは、できるだけモノを減らす工夫を。
水がハネやすい場所は汚れやすいので、モノがないだけで清潔な環境を保つことができます。
洗面所であれば、置いていいのはソープとコップのみ。
歯ブラシやヘアドライヤーなどは使い終わったら収納場所に戻すようにすると、ホコリが付かず清潔です。
タオルは色をそろえると◎
タオル類は色を統一しておくと、ホテルのように清潔で凜とした印象で収納できます。
[共有]玄関
■玄関にコート掛けを置かない
【Before】
【After】
玄関に置いてもいいのは消毒用のアルコールのみ。虫よけスプレーや日焼け止めは下駄箱内に収納し、出しっぱなしにしないように。
家の顔となる玄関は「シンプル」に
玄関のスペースは限られているので、コートや鞄など個人のモノは各自の部屋にしまいましょう。
スリッパや靴なども使った後は収納内へ。
犬のリードや庭仕事用の道具も、見えないように収納を。
「家の顔でありお客様が最初に訪れる玄関は、できる限りモノは置かず、ホテルのような美しい空間にしておきましょう」と石阪さん。
[共有]リビング
■床色、壁色、好きな色の3色でまとめる
【Before】
【After】
壁、床、棚を「木目」に、壁と天井とカフェカーテンを「白」に、その他を「グリーン」で
整え落ち着いた空間に。余分なモノを減らせば、居心地の良さが各段に高まります。
落ち着きのあるリビングを目指す
リビングがごちゃごちゃしていると居心地が悪く、家族が集まりにくいもの。
雑多な印象をなくすために、色を多用せず3色でまとめるとスッキリします。
また、リビングに家具を置き過ぎるのは厳禁。
広いスペースを確保することで、スッキリとした落ち着きのある空間になります。
どうしても寂しいときは観葉植物や季節の花を飾ってみて。
【カラーボックスは置かない】
収納が少ないからとカラーボックスを置いてしまうと、部屋が狭くなり見た目も悪くなります。
【部屋の飾りはシンプルに】
家族が集まるリビングは、ゴテゴテと飾らずシンプルに。殺風景過ぎる場合は植物を飾って。
【たとえ今日の新聞でも出しっぱなしにしない】
新聞を読み終えたら、収納場所へ。こうすれば、次に読みたい人が探す必要もありません。
《書類の片付けは最後に行って》
書類は落ち着いて整理を
大切なモノが混じっている可能性が高い書類の整理は、全ての場所が片付き、気持ちが落ち着いたところで行います。
キレイになったリビングで、リラックスして目を通していくと、不思議とすんなり要不要が判断できます。
大切な書類は種類別にフォルダーに挟み、ファイルボックスへ。
後々の管理がしやすくなります。
●書類の整理におすすめなのはこの2つ
お手軽価格で収納力抜群
無印良品の「ファイルボックス」は軽量で使い勝手の良さが魅力。A4ファイルがすっぽり収まります。
間伐材使用でエコロジー
コクヨの「個別フォルダー」は、書類を挟むだけで収納できる便利アイテム。各132円と価格もお手ごろ。
取材・文/和栗 恵 撮影/米山典子 イラスト/オガワナホ