雑草と呼ぶのはもったいない! 雨の季節に似合う花/暮らしの晴れ間

静岡県熱海市在住の人気ガーデナー・水谷昭美さん。定期誌『毎日が発見』の連載「暮らしの晴れ間」から、季節を感じ、日々の暮らしをゆったりと楽しむ水谷さんの暮らしをご紹介します。今回は、「雨の季節に似合う花」をお届けします。

【前回】初夏ならではのさわやかさ。みょうがと揚げ豆腐のサラダ・夏みかんドレッシング/暮らしの晴れ間

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地下茎を横に伸ばして増えるドクダミ。幼い頃、神社の境内などに群生する景色を眺めたことを思い出します。

この植物を雑草と呼ぶのはもったいない

裏庭にひっそり咲いていたドクダミ。

摘み取って部屋に飾り、しっとりとしたその白さを眺めます。

独特な匂いがするけれど、私は平気。

白詰草は花と葉の丸さが好きです。

コンクリートのすき間でも育つたくましさもあるんですよ。

白さが目にしみるドクダミの花

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赤詰草と一緒に小瓶に挿しました。飾ったのは食器棚。ほの暗い場所でこそ、花びらの白さが美しく見えるから。

白詰草のトピアリー

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アイアン製のにわとり形の庭小物に、白詰草をふっくらと絡ませました。隣にはアヒルの人形を。2羽の鳥が遊んでいるような、楽しいシルエットです。

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庭の紫陽花を、普段使いのガラスの食器に生けました。小花(いちばん右の白と中央の青、いちばん左の薄青)は山紫陽花。左から2番目の白い花はガク紫陽花。手毬状の紫と青い花は西洋紫陽花。背の高い白とピンクの花はアナベル、青い器に挿した個性的な形の花はピーターパン(いずれも西洋紫陽花)。

雨の季節に似合う
花が好きです

紫陽花は日本人の心に響く花。

雨に濡れると青さがより際立ち、丸い葉っぱの上には、のそのそとカタツムリが歩く...。

そんな光景は原風景の一つです。

この花が咲くのだから、梅雨も悪くないなと思えるのです。

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部屋の中から眺める庭の山野草コーナー。そぼ降る雨の日もしっとりと美しい。

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紫陽花の原産は日本。見るたびに懐かしさがわくのはそのせいかもしれません。

【まとめ読み】水谷昭美さん「暮らしの晴れ間」記事リスト

取材・文/飯田充代 撮影/斎藤大地

 

水谷昭美(みずたに・あきみ)さん

1951年、愛知県生まれ、静岡県熱海市在住。幼い頃からお小遣いを全て花代に使ったという生粋のガーデナー。著書に『小さな庭に四季をつくる』(主婦と生活社)ほかがある。

この記事は『毎日が発見』2021年6月号に掲載の情報です。

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