"伝説の家政婦"と呼ばれ、多方面で活躍するタサン志麻さん。築60年の古民家での暮らしをつづった著書『ちょっとフレンチなおうち仕事』(ワニブックス)には、フランスのエッセンスを取り入れた家事や育児を楽しむ方法がつまっています。今回はその中から、「忙しい日こそフランス料理は便利」という料理を楽にするヒントとお家で作れるフレンチレシピを連載形式でお届けします。
【志麻さんのフレンチの格言】
ドレッシングは酢1:油3と覚えておけば、何も見ずに即作れる
家政婦として、いろいろなお宅のキッチンにお邪魔すると、市販のドレッシングが何本も冷蔵庫に入っていることに気がつきます。
一方で、サラダをよく食べるにもかかわらず、フランス人は市販のドレッシングをほとんど買いません。
スーパーにもあまりドレッシングの種類を置いていないことからも、あまり使わないことがよくわかります。
ドレッシングは自分で作っても2分くらいででき上がりますし、好みの味になるからでしょうか、作るのが当たり前になっているようです。
マヨネーズもそのつど作るほどです。
酢1:油3という配合さえ覚えておけば、ドレッシングはすぐに作れます。
ボウルに酢を入れ、塩、こしょうをします。
しっかり塩を溶かし込んでから、少しずつ油を加えて白っぽくなるまで泡立て器で混ぜるだけ。
家にある材料、例えば、粉チーズ、マスタード、ハーブなどを加えれば、アレンジも自由自在です。
市販のドレッシングが使いきれず、冷蔵庫に何本も並んでしまうようなら、ぜひ手作りドレッシング生活、始めてみてください。
酢はなんでもいいと言いたいところですが、米酢だけだと酸が強くなりすぎてしまうので、私は、りんご酢、ワインビネガーなど、果実由来の酢を混ぜて作るようにしています。
油は植物油であれば、お好みで大丈夫ですが、2種以上混ぜるとよりおいしくなります。
志麻さんのフランス料理レシピ
「グリーンサラダ」
手作りしたドレッシングなら、葉っぱだけのシンプルサラダも驚くおいしさ!
材料(2〜3人分)
グリーンカール(カールレタス)...1/2個
酢(※)...大さじ1
植物油(※)...大さじ3
マスタード...小さじ1
塩、こしょう...各適量
(※)酢や油は違う種類のものを複数混ぜると味がふくよかになる。
作り方
① グリーンカールの葉は、手で食べやすいサイズにちぎって水にさらす。
ざるに上げて、よく水けをきる。葉の濃淡がバランスよく皿にのるよう盛り付ける。
② ボウルに塩、こしょうを入れ、酢を加えて泡立て器でよく混ぜ溶かす。
油を少量ずつたらし加えながら、そのつどよく混ぜる(※)。
マスタードを加えてさらに混ぜる。①に線を描くようにかける。
(※)下にふきんを敷いてボウルが動かないようにすると混ぜやすい。
<ポイント>
葉っぱは、上端側から一口大の三角形になるよう意識しながらちぎると、立体的にきれいに盛れるうえ、食べやすくなります。
油を少しずつ入れながら混ぜることで、酢と油がしっかり混ざってとろりとなり、サラダにしっかりからむドレッシングに。
【まとめ読み】『ちょっとフレンチなおうち仕事』リストはこちら!
料理、子育て、家仕事など、フランス流を取り入れた著者のライフスタイルが4章にわたって紹介されています