心がほっと和みます。人気ガーデナーが自宅で楽しむ「小さな縁起物」の魅力/暮らしの晴れ間

静岡県熱海市在住の人気ガーデナー・水谷昭美さん。定期誌『毎日が発見』の連載「暮らしの晴れ間」から、季節を感じ、日々の暮らしをゆったりと楽しむ水谷さんの暮らしをご紹介します。今回は、心がほっと和む「小さな縁起物」に囲まれる暮らしをお届けします。

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右上:瓢簞は徐災招福、繁栄や円満の印。
左上:7の形をしたブリキの器に土と苔を詰めたもの。いい年になりますように...と願いを込めて玄関扉の脇に。
右下:元日草ともいわれる福寿草。初春の日差しを喜ぶように上を向いて咲く。
左下:おかめは広い額、低い鼻、丸い顔。"お多福"とも呼ばれて縁起がいい。

小さな縁起物を集めて

花の少ない1月の庭に咲く薄紅色の冬桜は、新しい年のお守りのようなもの。

地際の福寿草もそう。

部屋の中なら、日に焼けた瓢簞やおかめの顔が描かれたちりとりにも心がほっと和みます。

そんな小さな縁起物に囲まれてゆったりとお茶を飲んだり、花に水をあげたり。

日々の何でもない時間を大切に暮らしていけたら幸せです。

1月の定番おやつ
ぜんざい

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鍋にたっぷりの水と小豆を入れて火にかけ、一煮立ちさせたらその湯を捨て、再び新しい水を入れて小豆を煮る。

柔らかくなったら適量の砂糖と一つまみの塩で味を付け、さらに弱火で煮て味を含ませる。

焦げ目が付くまで焼いた餅をのせていただく。

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久しぶりに背筋を伸ばして点てたお茶。お供は手作りの揚げたてのおかき。

お正月飾りに使った松葉を散らし、庭に咲いた冬桜を添えて初春らしく。

テーブルセンター代わりに、花と同じ桜色の帯を敷いて。

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松の内が明けたら、乾いてきた餅を割っておかきを作る。年神様が宿っていた鏡餅をおろして食べ、無病息災を願う鏡開きの風習を水谷さん流に。

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割った餅を170度程度の油で、きつね色になるまでじっくりと揚げる。塩と青のりをふっていただく。

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取材・文/飯田充代 撮影/斎藤大地

 

水谷昭美(みずたに・あきみ)さん

1951年、愛知県生まれ、静岡県熱海市在住。幼い頃からお小遣いを全て花代に使ったという生粋のガーデナー。著書に『小さな庭に四季をつくる』(主婦と生活社)ほかがある。

この記事は『毎日が発見』2021年1月号に掲載の情報です。

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