夫婦のこと、老親との関わり、子どもの成長、自身の体調の変化...50代はまだまだ悩みや迷いが多い年代ですよね。そんな50代こそ、大人の「ひとり時間」を充実させて自分らしく輝きませんか? 毎日が発見ネットの連載でもおなじみ、中道あんさんの著書『50代、もう一度「ひとり時間」』(三笠書房) より、「50代からの人生を心豊かに過ごすためのヒント」を連載形式でご紹介します。
なりたい自分になる!
昔は私も「妻は家庭を守り、家事と育児に専念すべし」と考えていました。
「夫婦共稼ぎなんて、子どもの教育上よくない」
「女性が働くなんてお小遣い稼ぎにしかならない」
と信じて疑わなかったのです。
でも、出会いは人を変えます。
40歳のころからパートを始めて、働く女性のカッコよさに気づくようになったのです。
運を呼び込む地道な努力
たとえば、知人が勤める病院の院長夫人・Hさん。
Hさんはもうすぐ70歳というときに、起業して福祉事業を始めたというたくましい女性です。
学校の臨時教員として働き、バブルのころは宝石を買ったり、海外旅行へ行ったりとお金を使いまくっていたそうです。
それが、同僚の貯金額を聞いて愕然とし、それからは給料のほとんどを貯金するようになりました。
退職後も法律関係の職に就き、辞めたときの貯金額はなんと軽く家が買えるほどに!
それを元手に起業し、デイサービス施設をオープン。
その後も事業を拡大させたと風の噂で聞きました。
こういう話をすると、「それはもともとお金持ちだから......」と思う人もいるかもしれません。
たしかに、院長夫人であるHさんは、私と比べるととても裕福です。
けれども、ゼロから資金を貯めるには努力が必要で、それはお金持ちだろうが、そうではなかろうが同じです。
いずれにせよ、コツコツ続けることが大切なのですよね。
そうして努力して継続してきた先にこそ、チャンスがあって、人生が開けるのではないでしょうか。
「運」だけではない。
そんなことをHさんに教えてもらって、「私も頑張ろう」と思えました。
それに、定年もなく、さんざん働いてきたのに、70歳近くになってから新しく会社をつくるというバイタリティーも、Hさんのすごいところです。
Hさんを見ていると、「年齢を言い訳にはできないな」と痛感します。
まわりの人から学ぶコツ
私は働いたことで世界が広がり、Hさんに限らず、「こんなふうになりたいな」と思えるステキな人たちがたくさんいることに気づきました。
そういう人から学んだことを徐々に自分のものにしていけば、理想の自分に近づいていけると信じています。
何から何まで完璧な人でなくても、「この人のこの部分はステキだな」「見習いたいな」と思えるところがあれば、そこの部分だけを教科書にすればいいのです。
それが「なりたい自分」になる一番の近道のような気がします。
あなたのまわりにも、ステキな人はたくさんいるはずです。
ぜひ、あなたのまわりを見渡してみてください。
アラフィフブロガーの、大人の「ひとり時間」を楽しむ心豊かな暮らしが綴られた一冊