オードリー・ヘップバーン後年の人生。ユニセフ活動で見いだした世界の真実とは?

世界中から愛され続ける女優、オードリー・ヘップバーン。実は、妖精ともうたわれるその容貌に、コンプレックスを感じていたそうです。銀幕の向こう側で抱えていた葛藤、仕事と家庭の両立、死について、など彼女の言葉がまとめられた『オードリー・ヘップバーンの言葉』(山口路子/大和書房)から、現代の女性たちが共感できるオードリーの名言を連載形式でお届けします。

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人しか、できないこと


戦争学はあるのに平和学がないなんて、おかしな話です。


オードリーはユニセフを通して、熱心に、さまざまなことを学びました。オードリーの発言には説得力がありました。

そのひとつを紹介します。

「現在、開発途上国は毎年一千五百億ドルを兵器の購入に費やしています。その一方で、国連安全保障理事会の五つの常任理事国が、全世界の兵器の九十パーセントを売っているのです。

私はひとつの明白な真実を見ました。内戦、人種的殺戮......悪夢のような惨状を作り出しているのは人間なのです。

飢餓だって、天災などではなく、人災なのです。だから人間がそれらの問題を解決するしかないのです。

解決策があります。それは平和の樹立です。戦争学はあるのに平和学がないなんて、おかしな話です」

人と比べない幸福


人によって仕事の量はまちまちです。私よりもたくさん働く人も大勢いますが、自分がしていることも大切なのだとわかっていますから、私は幸せです。


「ユニセフばかりではなく、映画の仕事をすればいいのに」と言った人に対するオードリーの返答です。

それが仕事であっても仕事ではなくても、いま自分がしていることが大切なことだと思えるか思えないか。それは人生の幸福の指針のひとつでしょう。

収入の面から見れば、映画の仕事とユニセフでの慈善事業など比べ物になりません。

それでも、オードリーはユニセフに出逢って、自分の存在意義を知ったのです。「自分がしていることも大切だとわかっていますから、私は幸せです」と言ったオードリーは、知っていたのです。

幸せは相対的なものではなく絶対的なもの。誰かと比べるものではなく、本人が感じるもの。自分のしていることに、迷いがない人の姿。

アフリカの土埃のなかで、チノパンとポロシャツ姿で、痩せた子どもを抱くオードリーは、神々しくさえありました。

「美しさ」とは何か?『オードリー・ヘップバーンの言葉』記事リストはこちら!

054-syoei-odrori1.jpg美・愛・仕事・人生・使命の5つをテーマに、大女優オードリー・ヘップバーンが残した人生のヒントがつづられています

 

山口路子(やまぐち・みちこ)

1966年生まれ。作家。「ミューズ」「言葉との出逢い」「絵画と個人的な関係」をテーマに執筆。著書に『美神の恋~画家に愛されたモデルたち』(新人物文庫)、『美男子美術館』(徳間書店)、『軽井沢婦人』(講談社)など。2015年より朗読と音楽のコラボ『語りと歌のコンサート』や『山口路子のミューズサロン』を開催。

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『オードリー・ヘップバーンの言葉』

(山口路子/大和書房)

永遠の妖精と称され、気品わふれるオードリー・ヘップバーン。時代は変わったとしても、彼女に魅了される人は増え続けています。その秘密は、生き方や考え方からくる内なる美しさ。オードリーの言葉は、あなたの人生を変えるきっかけを与えてくれるはず。

※この記事は『オードリー・ヘップバーンの言葉』(山口路子/大和書房)からの抜粋です。
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