災害時には水が不足してしまい、衛生状態を保つことが難しい状況になりがち。そんな時に役に立つのがポリ袋や食品ラップだとか。防災・危機管理アドバイザーの山村武彦さんに教えていただきました。
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<食器の代わりや調理時に>
災害時は水が不足してしまい、皿洗いや手洗いもあまりできない状態になります。そこで食器やコップをポリ袋(小)もしくは食品ラップで覆って使えば洗い物を減らすことができます。さらに料理であえ物などをしたい場合も、ポリ袋を手袋代わりにすれば衛生的ですし、手を洗う必要もありません。
<防寒に>
秋冬にガスや電気が止まってしまったり、暖房がない場所で避難生活をしなければならない場合、少しでも寒さをしのぎたいもの。ポリ袋(小)を足にかぶせて口を結べば簡易防寒対策に。さらにポリ袋(大)の中に新聞紙(朝刊分の枚数)を入れて、足を入れると5~10分程度で温かくなってきます。
<トイレの代用に>
水が止まってしまって、家のトイレが使えなくなった場合は、ポリ袋が活躍します。便座にポリ袋(大)をかぶせた中に、さらにポリ袋(小)を入れ口を開き、中に新聞紙を2枚ほど、くしゃくしゃにして入れます。用を足したらしっかり口を縛って、別の袋にまとめます。
<汚水の逆流防止に>
ゲリラ豪雨といった水害時、低地の1階トイレや浴室・洗濯機などの排水口から汚水が逆流し噴出の危険性があります。そうならないためにも、ポリ袋(大)を2枚重ねにして10リットルくらい水を入れ、少し空気を抜いて縛り、1階のトイレ便器の中、浴室・浴槽・洗濯機の排水口などの上に載せて逆流防止を。
※ポリ袋(大)= 40~45リットルのゴミ袋と同サイズ、ポリ袋(小)=スーパーなどで使用されている大きさ
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取材・文/中沢文子 イラスト/コウゼンアヤコ