西日本豪雨で被害を受けた友人宅の片付けで感じたこと

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ペンネーム:つよぽん
性別:女
年齢:38
プロフィール:2児のママです。2018年7月に西日本豪雨を経験しました。復興は協力し合うことが必要不可欠だと痛感しています。

※ 毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

◇◇◇

私は四国在住の38歳です。比較的、自然災害の少ない地域ですが2018年7月に思いもよらない自然災害に見舞われました。家の中にいても恐ろしいほど強い雨音が聞こえてきます。雨は止むことなく降り続け、家の近くを流れる川は過去に見たことがないくらい水位が上昇して怖かったです。

そんななか、私が住む地域から車で1時間ほど離れた隣町では川が氾濫。SNSは救助要請の声であふれていました。まだテレビで伝えられていなかった地域です。SNSにアップされた写真を見ると、建物の1階部分は完全に浸水。わが家がよく出かけるレストランも水没しており、言葉が出ませんでした。まるで映画のワンシーンを見ているようです。

 

そして心配だったのが、川が氾濫した地域に住む友人のことでした。子どものころから知る40代の友人は、この春に家を建てたばかり。SNSの情報を見る限り、友人が住む地域は壊滅状態でした。心配になり連絡をとると、避難所で過ごしており無事とのこと。しかし家はおそらくダメだろう......と肩を落としていました。そのとき私は少しでも力になりたい、と強く思ったのです。

ようやく天気が回復し、道路の通行止めも解除されました。私は夫と一緒に友人の家へ行き、片付けのお手伝いとおこなうことにしたのです。防塵マスクと長靴、ゴム手袋などを持参して向かいました。向かう途中の道路は土砂が流れ込んでいたり、山から水が流れていたり......。災害の爪痕が残されており、災害の恐ろしさに思わず息を飲みます。

さらに衝撃だったのは水没した市内の状況です。多くの住宅が泥に埋まっており、スコップと袋を持って作業する人たちであふれていました。友人の家も同様です。建てたばかりの新しい家は泥まみれです。きれいに整備されていた庭も流され、ダメージは計り知れません。あまりにも衝撃な光景で、友人に何と声をかければよいか分かりませんでした。

しかし友人は私たち夫婦を笑顔で迎え入れてくれました。こんな状況なのに気を遣ってくれ、心は痛むばかりです。続けて友人はこう言ってきました。「命あることに感謝しなければならない。同じ地域で命を落とした人もいるし、メソメソしていられない」と。友人のたくましい姿を見て、涙があふれてきました。

 

まず手伝いをおこなったのは、家のまわりの土砂を片付ける作業です。スコップで土砂をすくう班、土のう袋を集積所まで運ぶ班に分かれました。ボランティアスタッフや住民の人たちと協力し合いながらおこないました。

つい先日まで降り続いていた雨が嘘のように太陽が私たちを照らしつけ、体力を奪います。着用していたTシャツは汗でビッショリ。汗が止まりませんでした。

10人程度で作業をしましたが、まだまだ片付けには時間がかかりそうです。友人は私たちに「協力してくれる人たちに、感謝しきれない......」と涙ながらに話していました。

実際に災害を目の当たりにし、決して他人ごとではないと痛感しています。そして復興には人の協力が必要不可欠です。多くのボランティアスタッフがきていましたが、今後も続けて協力していくことが大切だと思いました。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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