血流を良くして血液をサラサラにし、血糖値を下げ腸内環境を整える働きや、血栓ができるのを予防するなど、玉ねぎはたくさんの健康に貢献する成分を含んでいます。玉ねぎを酢に漬けた酢玉ねぎは、酢の効果も。どんな料理にも合わせやすく、調味料の使用を控えられ、減塩が可能な「酢玉ねぎ」を作っておくと便利ですよ。今回は、管理栄養士で料理研究家の村上祥子さんに、「玉ねぎの健康効果と基本の酢玉ねぎの作り方」を教えてもらいました。
血液サラサラ! 生活習慣病を予防!酢玉ねぎ
血液サラサラ
玉ねぎのイソアリインと酢の酢酸が血中脂肪を排出します。このため血流が改善され、血液をサラサラに。体のすみずみまで酸素と栄養を運びます。
血糖値を下げる
玉ねぎに含まれる辛味の成分、硫化アリルはビタミンB1と結合して、インスリンの分泌を促進し、酢の酢酸とともに血糖値の急激な上昇を防ぎます。
高めの血圧を改善
酢は常食すると血圧を下げる働きがあり、玉ねぎのポリフェノールの一つ、ケルセチンは血管に付く脂肪を排出して高血圧の改善をサポートします。
血栓を予防
イソアリインは血液を固まりにくくして血栓ができるのを予防。酢の成分も血中の総コレステロール値を下げることが分かっています。
善玉菌を育てる
玉ねぎにはオリゴ糖が豊富です。腸で善玉菌の餌となり、発酵食品の酢とともに腸内環境を良い状態に整えるのに役立ちます。
酢玉ねぎの作り方
酢玉ねぎ
黒酢玉ねぎ
酢玉ねぎ50gあたり23kcal塩分/0.3g
材料(できあがり650g)
玉ねぎ...500g
(A)酢...100ml
(A)砂糖...大さじ2
(A)水...50ml
(A)塩...小さじ1/2
作り方
(1)玉ねぎは皮をむき、スライサーで薄切りにしてボウルに入れる。
(2) 鍋にAを入れて火にかけ、煮立ったら火を止める。
(3) (1)に(2)を回し入れる。
(4) 皿を2~3枚、おもし代わりにのせ常温まで冷ます。30分後から食べられる。
●冷蔵で1カ月保存できる。
●冷蔵すると酸味がまろやかになる。
●1日の摂取目安量:50g
●酢を同量の黒酢にすると黒酢玉ねぎになる。黒酢にはアミノ酸が豊富で、仕上がりが口当たりの良い酢玉ねぎになる。
●紫玉ねぎでも同様にできる。紫系ファイトケミカルのアントシアニン、並びにケンペロールが含まれていて強い抗酸化作用により、目の疲労回復や肝機能の向上、動脈硬化や高血圧の予防効果と関連があるといわれている。
※保存容器は清潔で完全に乾いたものを利用する。
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