本当に「自分だけは大丈夫」? 周辺の安全、危険を念入りにチェックして

6月18日に起きた「大阪北部地震」、そして7月には西日本で豪雨による大規模な被害が出ました。直近では9月6日に北海道でも最大震度7にもなる巨大地震が発生。今、日本はどこにいても自然災害に直面するといってよい状況です。

この国で自分の身も、家族の身も守るためには、防災準備をしておくことが大切です。防災のための備蓄や点検術を、防災・危機アドバイザーで防災システム研究所の所長である山村武彦先生に伺いました。

前の記事「防災にも「死角」あり! 備蓄のチェックは年に4回を習慣化しましょう(1)」はこちら。
 

利用している道などが安全か点検しましょう

「大阪北部地震」では塀の倒壊、西日本の豪雨では川の氾濫などで逃げ遅れ、亡くなった方がいました。皆さん、日頃よく利用している道は安全でしょうか? 何気なく歩いている道には危険が潜んでいます。災害が起きたことを想定し、道路、外壁、川や橋など一つ一つチェックし、危険と感じたら道順の変更および、安全な経路で避難場所まで避難するクセをつけましょう。

同時に、家の中や周囲の点検をしましょう。家具、冷蔵庫などは転倒防止金具やストッパーなどで2カ所以上留めるほか、家の屋根・壁や塀が倒壊しないか、家の周りをきちんと点検してください。
そして災害が起きた際「自分だけは大丈夫」という考えは捨てること。身の危険を感じたら、すぐ逃げる習慣をつけましょう。

 

◆罹災証明書を申請しましょう
地震や台風、豪雨、津波などの災害で家屋が被害に遭い損傷したとき、その被害を証明する書類が罹災証明書。これを市区町村役場に申請すると担当者が調査・認定を行い、市区町村や各種機関の支援金・保険金・融資などを受けられるほか、保険料・税金などの減免が可能に。物的証拠・記録がないと、受け入れ不可能なことも。片付ける前にデジタルカメラやスマートフォンなどで、玄関や家具、壁など壊れた所の四方をできれば日付入りで撮影を。支援内容は市区町村で異なります。

 

 

<チェック1 よく通る道は大丈夫ですか?>

1809p014_1.jpg日頃、買い物、通勤などでよく利用している道は安全ですか? 地震で塀が倒れたり、屋根瓦が落ちたり、川の氾濫といった危険が各所にあるので、安全かどうか再確認を。危険な場合はルートを見直しましょう。

 

<チェック2 家具を固定していますか?>

1809p014_2.jpgたんすや食器棚が転倒しないよう、L字型金具や突っ張り棒などで上下左右2カ所以上の固定をしてください。また、窓ガラスや食器棚のガラスだけではなく、家中のガラスにはガラス飛散防止フィルムを貼りましょう。

 

<チェック3 枕元は安全ですか?>

1809p014_3.jpg寝室はできるだけ背の高い家具を置かないようにしましょう。また、地震の際、部屋の出口をふさがないよう、配置の再点検・整理整頓が重要です。枕元は、持ち出し用の非常袋や帽子、靴などにとどめておきましょう。

 

<チェック4 自宅の屋根や壁を点検していますか?>

1809p014_4.jpg人に迷惑をかけないことは、災害時のマナーでもあります。自宅の壁が崩れ落ちないか、屋根瓦は落ちないか、確認しましょう。ブロック塀や石積みの場合は、この機会に生け垣やフェンスに替えるのもいいでしょう。

 
◆目につくところに貼って年4回チェック

【いつも携帯していたいもの】
※外出中の災害を想定して、必要最低限のものを携帯しておきましょう。

□肌付銭(公衆電話や自動販売機などで使えるよう小銭は多めに)
携帯ラジオ
小型懐中電灯
携帯電話・充電器
緊急連絡先
家の鍵
筆記用具

老眼鏡
健康保険証など
常備薬・お薬手帳
家族の写真

 

枕元に置いておきたい非常袋
※災害が起きたときにパッと持って出られるように、コンパクトに。

□ヘルメットや帽子
□マスク
□軍手
□靴
手の靴下
□ウェットティッシュ
□長袖のシャツ・ズボン
□下着(3~4枚)
□タオル
□貴重品袋(通帳など)
□生理用品
□汚物袋
 +
□いつも携帯しているもの

 

【非常持ち出し袋】
※1人で持ち出す量は大人男性8kg、女性6㎏、高齢者3kg以下。

□懐中電灯
□ラジオ
□笛
□軍手・マスク
□マッチ・ろうそく
□飲料水・非常食(手軽にそのまま食べられるものを)
□トイレ用品(携帯用トイレ、トイレットペーパー)
□救急用品一式(ばんそうこう、消毒ガーゼ、消毒液など)
□消毒
□ウエットティッシュ
□タオル
□石鹸・歯ブラシ
□生理用品
□汚物袋
□衣服・下着
□雨がっぱ・雨具
□予備の電池
□携帯電話充電器
□ポリ袋
□ラップ
□ティッシュペーパー
□アイマスク
□折り畳み式ポリタンク
□厚手の靴下
□入れ歯

 

【室内や外の物置などに備蓄】
※災害後の生活を支える備蓄品は家族構成に合わせましょう。

□飲料水(1人14リットル)
□非常食(1人21食分)
□カセットコンロ
□予備燃料・予備電池
□非常用トイレ一式(凝固剤・消臭剤も)
□トイレットペーパー
□救出用具
□毛布・寝袋
□着替え
□下着
□簡易食器
□ビニールシート
□ガムテープ
□ロープ
□小型発電機
□地域の防災マップ
□普段食べているもの
□普段使用しているもの

 

次の記事「やっぱり自宅が一番。「在宅避難訓練」で災害に強くなりましょう(3)」はこちら。

取材・文/中沢文子


1809p013_yamamuraprof.jpg

山村武彦(やまむら・たけひこ)さん

防災・危機管理アドバイザー。防災システム研究所の所長。世界中で発生している災害などを調査、研究、講演を行う。大企業などの防災アドバイザーとして危機管理マニュアル
の策定などを務める。著書・監修書多数。

 


1809p013_4.jpg

南三陸町 屋外の円陣

(ぎょうせい)

1,800円+税
東日本大震災で奇跡的に生き残った人をインタビューした一冊。




 

1809p013_5.jpg

『みんなの防災えほん』

(PHP研究所)

1,600円+税
災害が発生した際の避難先をイラストを交じえご紹介。

この記事は『毎日が発見』2018年9月号に掲載の情報です。

この記事に関連する「暮らし」のキーワード

PAGE TOP