「非行も成績も、お前が子どもに甘いからだ!」夫の一言から始まる「責任転嫁ゲーム」って?/イヤな人間関係(4)

「責任転嫁」ゲームから抜け出す方法

それでは、「責任転嫁」ゲームから抜け出すためにはどうすればいいでしょうか?


●4つのゲームの終わらせ方

(1)ミスをしない

(2)仕掛け人の否定的な気持ちに反応しない

(3)大人の対応を心掛けて事実を告げる

(4)ゲームの場から離れる


(3)「大人の対応を心掛けて事実を告げる」と(2)「仕掛け人の否定的な気持ちに反応しない」が有効です。

(3)「大人の対応を心掛けて事実を告げる」は、父親が関わらなければ、子どもの非行が収まらないデータを示すとよいでしょう。

(2)「仕掛け人の否定的な気持ちに反応しない」は、「父親としての豊富な体験があの子には必要」「あなたなしではやっていけない」と、夫の優越感を満たしてあげましょう。

(1)「ミスをしない」は、一郎くんが非行に走ったのは、美子さんのミスではなく、亮介さんの力がないと、どうすることもできないので、この方法は効果的ではありません。

(4)「ゲームの場から離れる」も、家族間のゲームでは無理があります。

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心理学の理論をもとにした10のゲーム。5章にわたって人間関係のルールとトラブル攻略法が解説されています

 

高品孝之(たかしな・たかゆき)
1960年北海道生まれ。臨床心理士。一級交流分析士。博士(教育学)。早稲田大学国文科卒業後、高校の教員になるも人間関係のトラブル解決の困難さを目の当たりにし、心理学を学ぶ。北海道大学大学院教育研究科博士後期課程を修了後、30年間、高校の現場で心理学的手法を用いて、生徒と生徒、生徒と親、親と親など、さまざまな人間関係のトラブルを解決してきた。

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『イヤな人間関係から抜け出す本』

(高品孝之/あさ出版)

他人を陥れたり、身内でごたごたしたり、人間関係のうんざりする状況…どうにかしたい! そんなときに使える心理学を基にした「トラブル回避術」を、身の回りでよくある人間関係のパターン別に解説してくれる攻略本。人間関係をゲームと捉えてうまく立ち回れば、意外とスムーズに解決するかも!

※この記事は『イヤな人間関係から抜け出す本』(高品孝之/あさ出版)からの抜粋です。
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