「片付け」と聞くと、「物を捨てなきゃ...」と思っていませんか? 年末に向けて、新しく提案したいのは、無理をして物を捨てない「寄せる」片付け。思い出の物とともに、くつろげる家で新年を迎えましょう。整理収納アドバイザー1級を持つ片付けのプロ・古堅純子さんに、「リビングの片付け方」を教えていただきました。
物の置き場所が重要!<リビング編>
床に物を置かないのがリビングの基本的なルール。「くつろぐ場所は快適な空間が理想です。テレビ台や棚の上は"飾ってある"のか、ただ"置いてあるのか"を明確にすると片付きます」。
【Before】
洗濯物、孫のおもちゃなどが散乱したリビング。「洗濯物を干しに、庭にも行きにくい」と阿部さん。
【After】
落ち着かないリビングがくつろぎの空間にチェンジ!
[ポイント①] 散らかり防止にボックスを使う
乾いた洗濯物は箱に入れて移動する
「洗濯物は一時的に置く場合も、畳んでから移動するのもボックスを使うと便利です」。足腰への負担も軽減されます。
[ポイント②] 古いソファが新しく
シートに布を挟むだけで雰囲気が変わる
ソファを布で覆うのは、よく使われるワザ。このままだと、下に垂れたり、シワシワになったりとだらしない印象に。「布はシートの下に挟むだけで、すっきりとおしゃれになります」。
[ポイント③] 生活スペースは空けておく
つまずきの原因になる物は動線上に置かない!
庭に洗濯物を干しに行く阿部家。「おもちゃなどが邪魔をしています。家事をスムーズにするためにも床に物は置かないように」。
【Before】
リビングのいたる所に思い出の写真や生活用品が置かれているため、乱雑な印象に。
【After】
チェスト上の写真はピアノの上に移動し、思い出の物をまとめるスペースに。「化粧品や医薬品など、置いただけの物と飾りたい物を一緒に置かないことが大切です」。
[ポイント④] 「飾る」と「置く」に分ける
飾る物は定期的に変えてもOK
思い出のある物は捨てる決断ができません。「飾らない物は寄せておき、定期的に飾る物を入れ替えて、ほかの場所はすっきりと」。
【Before】
2階の空き部屋に「寄せ」ました!
すでに独立した子どもの部屋を「寄せる」スペースに。ベッドの横を空けて、目立たないように収納スペースを確保しました。
【After】
物が増えても、すっきりと片付いた部屋に。孫の遊び部屋として活躍しそう!
取材・文/中村三枝子 撮影/草間大輔