家にあるものを「防災グッズ」に。避難所で便利な風呂敷や尿取りパッドの活用法

東日本大震災から10年。改めて防災について考えてみた方も多いのではないでしょうか。でもなにから始めればいい? 万が一に備えるべきものは? 家でやるべき備えは? 今回は、そんな疑問の中から「家にあるものを役立てた災害の備えについて災害レスキューナースの辻直美さんにお訊ねしました!

【前の記事】家にあるものを「防災グッズ」に。ペットボトルのキャップに穴をあけると...?


家にあるものを役立てて、災害に備える

家にある日用品も、使い方によっては防災グッズに早変わり。非常時に備え、防災リュックの中に入れておきましょう。

●風呂敷

100cm×100cm以上の大判風呂敷は万能アイテム
いざ、というときに荷物をサッとまとめて移動できるだけでなく、避難所での仕切りや敷物、頭巾、マスク、授乳時のケープなど様々なことに使える風呂敷。大きめで頑丈な布でできたものを1枚、防災リュックに入れておきましょう。家にあるものを「防災グッズ」に。避難所で便利な風呂敷や尿取りパッドの活用法 2103_P051_01.jpg

家にあるものを「防災グッズ」に。避難所で便利な風呂敷や尿取りパッドの活用法 2103_P051_02.jpg

●衛生用品

入れ歯洗浄剤
口腔内を清潔に保つための必需品。

家にあるものを「防災グッズ」に。避難所で便利な風呂敷や尿取りパッドの活用法 2103_P051_03.jpg

おりものシート
ショーツの替えが無いときや、体調不良でおりものが増えたときに活躍します。家にあるものを「防災グッズ」に。避難所で便利な風呂敷や尿取りパッドの活用法 2103_P051_04.jpg

尿取りパッド
非常時は体にストレスがかかり、失禁や尿漏れなどが起こりやすいそう。

家にあるものを「防災グッズ」に。避難所で便利な風呂敷や尿取りパッドの活用法 2103_P051_05.jpg

●ハッカ油

清涼感があり、気分もリフレッシュ!
汗をかきやすい夏場や、数日間お風呂に入れないときに、500mlの水にハッカ油を数滴入れたハッカ水を作り、それで体を拭くとスッキリ。「災害時は慣れない生活でストレスがたまり、体臭がキツくなることもあります。ハッカ水で拭くことでそうした体臭を抑えることができます」(辻さん)家にあるものを「防災グッズ」に。避難所で便利な風呂敷や尿取りパッドの活用法 2103_P051_06.jpg

家にあるものを「防災グッズ」に。避難所で便利な風呂敷や尿取りパッドの活用法 2103_P051_07.jpg

●暑さ対策用品

熱中症対策を忘れずに
近年、猛暑に襲われている日本の夏。熱中症にならないために、体温を調節するアイテムが欠かせません。首の後ろやワキの下を冷やすようにすると、効果的だといわれています。家にあるものを「防災グッズ」に。避難所で便利な風呂敷や尿取りパッドの活用法 2103_P051_08.jpg

水を含ませると冷えるタオルを首に巻いてクールダウン家にあるものを「防災グッズ」に。避難所で便利な風呂敷や尿取りパッドの活用法 2103_P051_09.jpg

おでこに冷却シートを貼るのも効果的

家にあるものを「防災グッズ」に。避難所で便利な風呂敷や尿取りパッドの活用法 2103_P051_10.jpg

【見落としがちです! 衣類の用意も忘れずに!!】
衣類も3日分を想定して用意しておきます。辻さんのおすすめは、羽織るもの1枚、トップス3枚、ズボン2本、ブラトップ3枚、靴下3足、ショーツ1枚(おりものシートを利用する前提)、ストール1枚。厚手のコートなどは避難の際に邪魔になることがあるので、おすすめできません。防災リュック内に入れたゴミ袋やアルミシート、レインコートなどを利用して暖をとるようにしましょう。

家にあるものを「防災グッズ」に。避難所で便利な風呂敷や尿取りパッドの活用法 2103_P051_11.jpg

100均の衣類圧縮袋を利用すれば...

家にあるものを「防災グッズ」に。避難所で便利な風呂敷や尿取りパッドの活用法 2103_P051_12.jpg

こんなにコンパクトに!

【まとめ読み】特集『100均で備える「防災グッズ」』記事リスト

取材・文/和栗 恵 撮影/中筋 純 イラスト/柏原昇店

 

<教えてくれた人>

国際災害レスキューナース

辻 直美(つじ・なおみ)さん
一般社団法人育母塾代表理事。災害レスキューナースとして26年以上活躍した経験を持つ。

この記事は『毎日が発見』2021年3月号に掲載の情報です。
PAGE TOP