東日本大震災から10年。改めて防災について考えてみた方も多いのではないでしょうか。でもなにから始めればいい? 万が一に備えるべきものは? 家でやるべき備えは? 今回は、そんな疑問の中から「家にあるものを役立てた災害の備え」について災害レスキューナースの辻直美さんにお訊ねしました!
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家にあるものを役立てて、災害に備える
家にある日用品も、使い方によっては防災グッズに早変わり。非常時に備え、防災リュックの中に入れておきましょう。
●風呂敷
100cm×100cm以上の大判風呂敷は万能アイテム
いざ、というときに荷物をサッとまとめて移動できるだけでなく、避難所での仕切りや敷物、頭巾、マスク、授乳時のケープなど様々なことに使える風呂敷。大きめで頑丈な布でできたものを1枚、防災リュックに入れておきましょう。
●衛生用品
入れ歯洗浄剤
口腔内を清潔に保つための必需品。
おりものシート
ショーツの替えが無いときや、体調不良でおりものが増えたときに活躍します。
尿取りパッド
非常時は体にストレスがかかり、失禁や尿漏れなどが起こりやすいそう。
●ハッカ油
清涼感があり、気分もリフレッシュ!
汗をかきやすい夏場や、数日間お風呂に入れないときに、500mlの水にハッカ油を数滴入れたハッカ水を作り、それで体を拭くとスッキリ。「災害時は慣れない生活でストレスがたまり、体臭がキツくなることもあります。ハッカ水で拭くことでそうした体臭を抑えることができます」(辻さん)
●暑さ対策用品
熱中症対策を忘れずに
近年、猛暑に襲われている日本の夏。熱中症にならないために、体温を調節するアイテムが欠かせません。首の後ろやワキの下を冷やすようにすると、効果的だといわれています。
水を含ませると冷えるタオルを首に巻いてクールダウン
おでこに冷却シートを貼るのも効果的
【見落としがちです! 衣類の用意も忘れずに!!】
衣類も3日分を想定して用意しておきます。辻さんのおすすめは、羽織るもの1枚、トップス3枚、ズボン2本、ブラトップ3枚、靴下3足、ショーツ1枚(おりものシートを利用する前提)、ストール1枚。厚手のコートなどは避難の際に邪魔になることがあるので、おすすめできません。防災リュック内に入れたゴミ袋やアルミシート、レインコートなどを利用して暖をとるようにしましょう。
100均の衣類圧縮袋を利用すれば...
こんなにコンパクトに!
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取材・文/和栗 恵 撮影/中筋 純 イラスト/柏原昇店