万引き女子高生をめぐって先生同士が大喧嘩・・・!? あなたにも起こる「仲間割れゲーム」/イヤな人間関係(6)

「仲間割れ」ゲームから抜け出す方法

それでは、「仲間割れ」ゲームから抜け出すためにはどうしたらいいでしょうか?


●4つのゲームの終わらせ方

(1)ミスをしない

(2)仕掛け人の否定的な気持ちに反応しない

(3)大人の対応を心掛けて事実を告げる

(4)ゲームの場から離れる


「仲間割れ」ゲームの仕掛け人は、スプリティングを利用しながら、他者が諍いを起こすように仕向けます。

そのため、「仲間割れ」ゲームに巻き込まれたら、まずはすぐにそのことに気づくようにしましょう。

そのうえで、仲間割れを起こさないように気をつけるのです。

つまり、(4)「ゲームの場から離れる」が有効です。

また、つい仲間を批判したくなりますが、仲間を批判しなければ、このゲームは起こりません。

そのため、批判をするという(1)「ミスをしない」や(2)「仕掛け人の否定的な気持ちに反応しない」も、ゲームから抜け出すのに効果的です。

このゲームに巻き込まれると、自分や仲間を強く否定したくなります。

そのため、カモ同士で情報交換を密にして信頼を確固たるものにし、仕掛け人にコントロールされないようにしましょう。

ほかの方法である、(3)「大人の対応を心掛けて事実を告げる」は、このゲームにはあまり有効ではありません。

スプリティングを持つ人は罪悪感がないので、「悪いなあ」「ごめんなさい」などの感情をあまり持てません。

そのため、上野先生が藤子さんに「下河先生に申し訳ないでしょう? 下河先生が困っているよ」と大人の対応をしても、「どうして申し訳ないの?」と聞き返されることが予想されます。

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【まとめ読み】「イヤな人間関係から抜け出す本」記事リスト

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心理学の理論をもとにした10のゲーム。5章にわたって人間関係のルールとトラブル攻略法が解説されています

 

高品孝之(たかしな・たかゆき)
1960年北海道生まれ。臨床心理士。一級交流分析士。博士(教育学)。早稲田大学国文科卒業後、高校の教員になるも人間関係のトラブル解決の困難さを目の当たりにし、心理学を学ぶ。北海道大学大学院教育研究科博士後期課程を修了後、30年間、高校の現場で心理学的手法を用いて、生徒と生徒、生徒と親、親と親など、さまざまな人間関係のトラブルを解決してきた。

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『イヤな人間関係から抜け出す本』

(高品孝之/あさ出版)

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※この記事は『イヤな人間関係から抜け出す本』(高品孝之/あさ出版)からの抜粋です。
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