トルストイは70歳からイタリア語を学び始めた! 何歳からでも独学はできる

pixta_22857304_S.jpg仕事も子育ても一段落。そろそろ自分のために何かを学びたい。そう考えている人、多いのではないでしょうか。そんな人への「独学」のすすめです。最新刊の『「超」独学法』が話題の野口悠紀雄さんに、お話を伺いました。

前の記事「トルストイは70歳からイタリア語を学び始めた! 何歳からでも独学はできる(2)」はこちら。

 

何歳からでも独学はできる。外国語を学べば世界が広がる

「言葉を覚えるのは楽しいこと。世界が広がります。トルストイ(1828~1910)は70歳を過ぎてからイタリア語の独学を始めたそうです。あの時代ですから、いまなら、90、100歳から勉強を始めたようなもの。『戦争と平和』にも、年を重ねてから高等数学を勉強する老公爵が登場します。

若い頃は変な人だと思っていましたが、いまはその気持ちがよく分かる。好きな勉強は、時間ができたときに自分のペースでやるのが楽しい。年を重ねても好きな勉強ができるというのは、昔は特権階級しかできない贅沢だったのです。それがいまでは、やる気さえあれば誰でもできるのですから恵まれた時代です」

海外旅行を楽しむために英語をマスターしよう、イタリアオペラを堪能したいからイタリア語を学ぼうなど、動機は何でもOK。
覚えた語学を誰かに披露して自慢する、褒められる体験をすると、学ぶ意欲を高められると野口さん。

「シェークスピアの名言などはすでに世界共通語ですから、暗唱しておくと海外でも一目置かれるかもしれない。『ハムレット』や『ロミオとジュリエット』の名ぜりふを覚えましょう。名画の名ぜりふも同じように世界共通語。例えば『ローマの休日』の有名な記者会見のせりふなども、覚えておくと使い道があります」

そのシーンとは、オードリー・ペプバーン扮(ふん)するアン王女が、グレゴリー・ペック扮する新聞記者のジョーとローマでの夢のような一日を過ごした翌日の、記者会見シーンのこと。

「今回の訪問ではどの都市がいちばん印象に残っているか?」と聞かれたアン王女は、「いずれもそれぞれに忘れがたく、選ぶのは難しいですが」と、差し障りのない答えをしようとしますが、思いがあふれて「ローマ!」と答えてしまうのです。

「私も、スタンフォード大学にいたとき、このシーンのせりふを使ったことがあります。先生や学生たちと何回か食事に行き、『どのレストランが良かったですか?』と聞かれ、『いずれもそれぞれに忘れがたく......』と『ローマの休日』のせりふを英語で暗唱すると、その場の全員が『ローマ!』と声を上げました。そんなときこそ、人生の至福の瞬間。語学を学ぶことが、さらに楽しくなりますね」

大好きな映画を見ながら学ぶ。気になることをスマートフォンで検索して学ぶ。超簡単な独学法を毎日の生活に取り入れることで、人生はまだまだ変わりそうです。

 

独学のすすめ 3カ条


●誰でも、いつからでも独学は始められる。
●独学なら自分のペースで自分流に学べる。
●スマートフォンの検索機能、自動翻訳機能をマスターすれば、外国語の独学が簡単にできる。


 

取材・文/丸山桂子

 


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野口悠紀雄(のぐち・ゆきお)さん

1940年、東京生まれ。経済学者。東京大学工学部卒業後、64年に大蔵省入省。72年、エール大学Ph.D(経済博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授などを経て2017年9月より早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問。ベストセラー『「超」整理法』をはじめ、『バブルの経済学』『「産業革命以前」の未来へ』など著書多数。


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この記事は『毎日が発見』2018年9月号に掲載の情報です。

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