オス猫は左、メス猫は右。明らかになりつつある「利き手&利き足」の謎/身近な科学

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※この記事は『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』(涌井貞美/KADOKAWA)からの抜粋です。

オス猫は左、メス猫は右。明らかになりつつある「利き手&利き足」の謎/身近な科学 pixta_27909835_S.jpg前の記事「渡り鳥とイルカの共通点。脳を半分ずつ眠らせて24時間フル稼働!/身近な科学(5)」はこちら。

 

近年の研究で明らかになった新事実。
利(き)き手があるのは人間だけ?

人間の世界では、右利きが多数で、左利きの割合は1割程度といわれます。それでは、人以外の動物ではどうでしょうか。

たとえば筆者の飼い犬は、おねだりするとき、必ず左前足でつついてきます。

利き手や利き足の研究は、脳の研究と絡(から)めて現在さかんに進められています。2018年に発表された研究によれば、猫には利き手があり、左右どちらを好むかは猫の性別によって大きな違いがあるそうです。オス猫は左、メス猫は右を使う傾向が強いと報告されています。

オス猫は左、メス猫は右。明らかになりつつある「利き手&利き足」の謎/身近な科学 p027.jpg2017年に山田洋一・竹内勇一両氏は、ペリソダス・ミクロレピスという魚にも「利き」があることを発見しました。この魚は生まれつき口の形状が左右対称(たいしょう)ではありません。餌(えさ)となる別の魚を襲(おそ)ううちに、非対称な口の形状にマッチした方向を学習し、「利き」の向きが決定されるというのです。

他にも、シロナガスクジラは右利きが多く、猿のボノボは右利きが多数派という研究報告もなされています。

 

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涌井貞美(わくい さだみ)

1952年、東京都生まれ。東京大学理学系研究科修士課程修了後、富士通に就職。その後、神奈川県立高等学校教員を経て、サイエンスライターとして独立。現在は書籍や雑誌の執筆を中心に活動している。著書は、『図解 身近な科学 信じられない本当の話』『雑学科学読本 身のまわりのすごい技術大百科』(以上KADOKAWA)、『Excelでわかるディープラーニング超入門』『ディープラーニングがわかる数学入門』(以上、技術評論社)、『「物理・化学」の法則・原理・公式がまとめてわかる事典』(ベレ出版)、『図解・ベイズ統計「超」入門』(SBクリエイティブ)など多数。

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『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』

(涌井貞美/KADOKAWA)

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この記事は書籍『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』からの抜粋です。

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