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※この記事は『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』(涌井貞美/KADOKAWA)からの抜粋です。
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近年の研究で明らかになった新事実。
利(き)き手があるのは人間だけ?
人間の世界では、右利きが多数で、左利きの割合は1割程度といわれます。それでは、人以外の動物ではどうでしょうか。
たとえば筆者の飼い犬は、おねだりするとき、必ず左前足でつついてきます。
利き手や利き足の研究は、脳の研究と絡(から)めて現在さかんに進められています。2018年に発表された研究によれば、猫には利き手があり、左右どちらを好むかは猫の性別によって大きな違いがあるそうです。オス猫は左、メス猫は右を使う傾向が強いと報告されています。
2017年に山田洋一・竹内勇一両氏は、ペリソダス・ミクロレピスという魚にも「利き」があることを発見しました。この魚は生まれつき口の形状が左右対称(たいしょう)ではありません。餌(えさ)となる別の魚を襲(おそ)ううちに、非対称な口の形状にマッチした方向を学習し、「利き」の向きが決定されるというのです。
他にも、シロナガスクジラは右利きが多く、猿のボノボは右利きが多数派という研究報告もなされています。
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