肝臓の脂肪は万病のもと...自覚症状ゼロだから怖い「肝脂肪」のタイプを理解しよう

肝臓に中性脂肪が過剰にたまる肝脂肪。患者数は推定約3000万人で、4人に1人と言われています。そこで肝臓のダイエットを始めてみませんか。肝臓ダイエットを始める前に、まずは肝臓の状態を確認しましょう。栗原クリニック東京・日本橋院長の栗原 毅(くりはら・たけし)先生に、「肝脂肪のタイプ」についてお聞きしました。

【前回】血圧も血糖値も下がる肝臓ダイエット。まずは「肝臓の健康度」をチェックしよう!

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4人に1人が脂肪肝
食事、運動で改善を

肝臓に中性脂肪が過剰にたまる脂肪肝。

患者数は推定約3000万人、なんと4人に1人といわれています。

肝臓の健康度を知るチェックで、一つでも該当した人は、すでに脂肪肝が始まっているかもしれません。

脂肪肝は放置すると、肝硬変や肝がんへと進行する恐ろしい病気です。

「近年、高血圧や糖尿病、腎臓病、心筋梗塞や脳梗塞、歯周病といった生活習慣病の前兆として、脂肪肝が現れることが明らかになっています。脂肪肝を防ぐことは、生活習慣病の深刻化予防にもつながります」と、栗原毅先生。

脂肪肝というと、「お酒を飲まないから関係ない」と思っている方がいますが、これは大きな誤解です。

お酒を飲まないにもかかわらず脂肪肝になる人の場合、糖質の摂り過ぎが主な原因。

実は、日本人の脂肪肝で多いのはこちらのタイプで、進行すると、NASHと呼ばれる非アルコール性脂肪肝炎を引き起こします。

「脂肪肝の原因は、糖質の多い食事や運動不足、早食いといった悪い習慣。これらを見直すことで、自力でラクに改善できます」(栗原先生)。

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脂肪肝を改善するには?

▷よく嚙んでゆっくり食べる

▷糖質を少し減らす

▷食べる順番はたんぱく質から

▷ちょっとだけ運動する


しかし、脂肪肝がやっかいなのは自覚症状がないことだと栗原先生。

だからこそ注意したいことを伺いました。

「健康診断や血液検査を受けたら、肝臓の健康度を知るALT、AST、γ-GTPの数値を真っ先に確認して、常に肝臓の状態を把握しておくことが大切です。また、内臓脂肪が多い人は特にリスクが高め。お腹回りが大きいのに脂肪がつかめないという人は、早めの対策が必要です」

次からは、栗原先生がおすすめする、脂肪肝を改善する食事や運動法をご紹介します。

取材・文/オフィス・エム(寳田真由美) イラスト/佐藤香苗

 

<教えてくれた人>

栗原クリニック東京・日本橋院長
栗原 毅(くりはら・たけし)先生
北里大学医学部卒業。消化器内科医、日本肝臓学会専門医。東京女子医科大学教授、慶應義塾大学教授などを経て2008年より現職。著書に『図解ですぐわかる 自力でみるみる改善!脂肪肝』(河出書房新社)他。

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この記事は『毎日が発見』2022年1月号に掲載の情報です。

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